【薬Talkの日記】#3 坐薬とジャンプと私 〜薬剤師、尿路結石になる〜

ジャンプ 薬Talk日記
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今回はちょっと“薬剤師あるある”では済まされないお話。
えぇ、ついにやってきました。人生で一度は経験したくないやつ。
尿路結石です。

薬剤師なのに? いや、薬剤師だからこそ…?
どちらにせよ、始まりはある夕方のささやかな違和感からでした。


その日、いつも通り働いていた私。ふとした瞬間に腰にズーン…と重み。
「うーん、ギックリ腰?無理な姿勢だったかな?」と軽く考えていたのですが、
なーんか違う。痛みの“質”が違うんですよ。重く、鋭く、芯にくる感じ。

でもまあ、動ける。しゃがめる。薬出せる。
ってことで、仕事は休まず頑張るスタイル。これがいけなかった…?


しかし、業務終了間際にはもう限界。
痛みはじわじわ増し、目の奥がキューンとなる感覚に耐えかねて、近所のクリニックへ。
尿検査、エコー…そしてついに下される診断。

「尿路結石ですね〜」

あ、やっぱりそっちか。
坐薬入れますね〜ってことで、
優しそうな看護師さんが、ていねいに、…ええ、挿入
痛い。心も。
それなのに全然効かない!坐薬あるある。

しかも出された処方が、まさかの「自分の薬局には在庫なし」。
泣く泣く、隣の薬局へ処方箋を持参。

出された薬は──

  • ウロカルン(利尿&排石サポート)
  • コスパノン(尿路のけいれん緩和)
  • ボルタレン坐薬(おかわり)

痛みに耐えながら待つ薬局の時間は、もう異次元レベルに長く感じるんです。
でも、しっかり丁寧に対応してもらって、ありがたかった…薬剤師仲間に感謝!


薬を受け取り、自局に戻ると──
スタッフ全員、すでに帰宅済み。

痛みに耐えながら、静まり返った薬局でひとり帰り支度をする私。
哀愁ってこういうことを言うんですね。

「振動で石が動くかも」という噂を信じて、
ジャンプ、ジャンプ、ジャンプ。
人目もないのをいいことに、薬局のバックヤードでウサギのように跳ね回る。

…そして、しばらくすると。

「あれ、痛くない……?」

帰る頃には鈍痛も消えて、まるで何事もなかったかのように通常運転。
人間って、不思議。


腎臓、尿管、膀胱、尿道など尿の通り道に石(結晶)ができる疾患
特に痛みが強いのは「尿管結石」です。

  • 水分不足(脱水は大敵!)
  • シュウ酸・カルシウム・プリン体の多い食事
  • 動物性たんぱく質や脂質の摂りすぎ
  • 運動不足・長時間座位
  • ストレス・睡眠不足

\ここ重要!/
今回の私の場合は、出張が続いていて、食生活の乱れ・水分不足が原因っぽいです…。

  • 突然の背中〜わき腹の激痛
  • 吐き気・嘔吐
  • 血尿
  • 排尿時の違和感

私は幸い「激痛タイプ」ではなかったけど、痛みの王様と呼ばれるレベルの発作もあります。

  • 1日2L以上の水分補給
  • 塩分・たんぱく質・シュウ酸の摂りすぎに注意
  • 運動とストレスケア
  • 結石の種類によっては食事療法も有効

今回は、薬剤師である私自身が「患者」になって実感した、尿路結石のつらさと教訓をお届けしました。

ジャンプが効いたのか、坐薬が遅れて効いたのかは謎のままですが、
少なくとも「水を飲もう」「食生活、見直そう」と心に誓った夜でした。

薬局って、働く側も健康が資本。
読者の皆さんも、ぜひお水をこまめに飲んで、「石持ち」にならないよう気をつけてくださいね!

それではまた、『薬Talk』でお会いしましょう。
編集長Noriでした!
(次は“石なし”でお届けしたいと思います…!)

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