おむつかぶれの原因と対策

乳幼児
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薬剤師が教えるやさしいスキンケアと市販薬の使い方

こんにちは。「薬Talk」編集長、薬剤師のNoriです。
赤ちゃんや要介護の方のケアで、「おむつかぶれ」に悩んでいませんか?
赤みやただれ、痛みやかゆみ…つらい肌トラブルを目にして、不安になる方も多いと思います。

この記事では、おむつかぶれの原因や予防法、薬の正しい使い方まで、薬剤師の視点でやさしく解説していきます。
育児中の保護者さんも、介護に関わるご家族も、ぜひ参考にしてくださいね。


おむつかぶれは、おむつで覆われた部分の皮膚が赤くなったり、ただれたりする炎症です。
赤ちゃんでは「赤ちゃん 肌トラブル」として定番ですが、高齢者にもよく見られます。

【主な症状】

  • 赤み、かぶれ
  • ただれ、ジュクジュク
  • かゆみや痛み
  • 赤ちゃんが泣く・触る、高齢者が不快感を訴える

おむつかぶれの主な原因は以下のとおりです:

  • 皮膚のバリア機能が未熟/低下している(赤ちゃんや高齢者)
  • 排泄物の刺激(アンモニアや酵素など)
  • 湿気とムレによる雑菌の繁殖
  • おむつや衣類との摩擦

かぶれの予防には、毎日の丁寧なスキンケアがいちばん大切です。

  • おむつはこまめに交換(赤ちゃんなら1日6〜8回)
  • 排泄後はおしりふきやぬるま湯でやさしく清拭
  • こすらずポンポンと押さえるように拭く
  • お湯で洗い流せると理想的
  • 水分をしっかり乾かす(タオルで軽く押さえる、ドライヤー冷風もOK)
  • おむつはサイズが合っているかチェック
  • 時々おむつを外して通気性を良くする

効果: 肌をコーティングして刺激を防ぐ
使い方:

  • 指に1円玉大ほど取り、白く光るくらい厚めに塗布
  • おむつ交換のたびに塗り直す
  • 表面の汚れだけ拭き取り、皮膚に残った膜は残す → 上から再び厚く塗る

効果: 炎症を抑え、皮膚を乾かし、バリアを形成
使い方:

  • 患部がしっかり乾いた状態で、べったりと厚めに(1cmほど)塗布
  • おむつ交換時は、うんちと一緒に軟膏の表面だけ軽く拭き取り、軟膏は皮膚にある程度残す
  • 再度たっぷりと塗り直すのがポイント

効果: 強い炎症・かゆみの緩和
使い方:

  • 医師または薬剤師の指導のもとで短期間(3〜5日)使用
  • ごく少量を赤みのある部分にのみ塗布し、改善したら使用中止
  • その後はワセリンや亜鉛華軟膏に切り替えて保護を続ける

1. やさしく拭き取る

  • アルコールフリーのおしりふきで、こすらずポンポンと汚れを取る
  • 一方向にやさしく拭くのが基本

2. ぬるま湯で洗い流す(できる範囲でOK)

  • ガーゼやコットンでぬるま湯を含ませ、やさしく拭き取るのも◎

3. 水分をしっかり乾かす

  • 肌が湿ったままだと薬が密着せず逆効果
  • 柔らかいタオルで押さえたり、冷風ドライヤーを使うと安心

4. ワセリン・亜鉛華軟膏を厚めに塗る

  • 白く見える程度に、しっかり厚めに塗布
  • おむつ交換のたびに表面の汚れだけを拭き取り、下の膜は残して塗り足す

以下の症状がある場合は、自己判断せず小児科や皮膚科を受診してください。

  • 黄色い液が出る、ジュクジュクしている
  • 出血やかさぶたがある
  • 症状が広がっている
  • 強い痛み・発熱・不機嫌(赤ちゃん)
  • 市販薬で数日改善しない

  • 弱いステロイド軟膏(ロコイドなど): 朝晩2回、薄く塗布。改善したら保護剤に切り替え
  • 抗生物質入り軟膏: 感染の疑いがあるときに処方されます。自己判断では使わないように
  • 保湿剤(ヒルドイドなど): 乾燥対策として日常的に使用。お風呂あがりや交換後に

おむつかぶれは、正しいケアと薬の使い方でぐんと良くなります。
薬局では、薬の選び方だけでなく、塗り方・使い分け・注意点までしっかりアドバイスできます。
「こんなことで相談してもいいのかな?」と思わずに、気軽に声をかけてくださいね。

調剤薬局は、お薬だけでなく“肌トラブルの相談窓口”としても活用できます。
大切な家族の肌を守るために、私たち薬剤師もお手伝いします!

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