吸入薬指導加算(吸入指導加算)|算定要件と、同時に算定できない加算【2026年度改定】

吸入薬指導加算(吸入指導加算) 算定要件と、同時に算定できない加算2026年度改定 調剤報酬・制度改正
この記事は約5分で読めます。

本サイトは、薬剤師をはじめとする医療従事者向けの情報提供サイトです。記載内容は告示・通知・添付文書などの原文を確認したうえでまとめています。一般の方が医薬品の使用を判断される際は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。
【広告】本ページには広告が含まれます。記事の内容は広告主の影響を受けていません。

点数は30点のまま。対象は広がったが、算定できる頻度は半分に減りました。

吸入薬を使用する患者に、手技の指導や文書等による情報提供を行った場合に算定する加算です。インフルエンザ患者にも慢性疾患と同様の指導や曝露対策が行われている実態を踏まえ、対象疾患が拡大されました。

項目改定前改定後(令和8年度)変化
点数30点30点変更なし
算定間隔3か月に1回6か月に1回延長
対象疾患喘息、慢性閉塞性肺疾患喘息、COPD、インフルエンザ拡大

⚠ 対象は増えたが算定機会は減る

対象疾患が増えた分、ラッキーと思いきや、算定できる間隔が3か月→6か月に延びています。同じ患者に毎回算定できるわけではない点に注意してください。

【広告】薬剤師の求人・派遣・転職「ファルマスタッフ」

株式会社メディカルリソースが運営する薬剤師専門サービスです(2000年設立)。転職だけでなく「派遣」を扱っているのが特徴で、有料職業紹介(13-ユ-010743)と労働者派遣(派13-010770)の両方の許可を持っています。拠点は全国12支店。運営元は日本調剤グループです——選ぶ材料になるので書いておきます。

「派遣」は、常勤か辞めるかの二択しかないと思っている人ほど知っておく価値があります。いま動く予定がなくても相場は交渉材料になりますし、地域差は大きい——厚労省の偏在指標で見ると、足りない地域ほど条件は動きます。在宅に移りたい方は「力を入れています」を届出で見分ける方法もどうぞ。

※ 本記事の制度・添付文書に関する記載はすべて原文を確認しており、広告主の影響を受けていません。

吸入薬指導加算の算定要件。喘息COPDは練習用吸入器で手技指導、インフルエンザは保険薬剤師の看視の下で吸入させる。6月に1回
出典:厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添3 調剤報酬点数表に関する事項 11 吸入薬指導加算(令和8年度)

喘息・COPDは「デモ機での手技確認」、インフルエンザは「実際に吸入させる」。指導方法が疾患でまったく違います。

  • 吸入薬の投薬が行われている患者であること
  • 保険医療機関の求めがあった場合、または患者・家族等の求めがあり医師の了解を得た場合に実施
  • 当該患者の同意を得ること

喘息・COPDの場合:文書及び練習用吸入器(デモ機)等を用いて吸入手技を指導し、正しい手順で使用できているかを確認する(アレルギー総合ガイドライン等を参照)

インフルエンザの場合:保険薬剤師の看視の下、患者に実際に吸入させる

インフルエンザ治療薬(吸入薬)が処方された患者にも算定できますが、デモ機を使った説明だけではNGです。薬局で薬剤師が見ている前で実際に吸入させることが必須要件です。喘息・COPDとは指導方法そのものが違う点を現場で周知してください。

吸入薬指導加算の算定要件。6月に1回に限り算定し、他の吸入薬が処方され必要な吸入指導等を別に行ったときは6月以内でも算定できる。喘息・COPDは文書及び練習用吸入器等を用いた指導、インフルエンザウイルス感染症は保険薬剤師による看視の下で吸入させる。服薬情報等提供料は算定できない
令和8年度 調剤報酬点数表に関する留意事項(保医発0305第6号 別添3)11 吸入薬指導加算

医療機関への報告は手帳でもOKになったが、疑義があれば必ず処方医へ照会します。

  • 指導内容は保険医療機関に文書で提供する
  • 今回の改定で明確化:お薬手帳による情報提供でも差し支えない

▶ 手帳記載でOKでも、疑義があれば照会は必須

指導結果から吸入薬の使用に疑義等がある場合は、手帳への記載だけで済ませず、処方医へ照会する必要があります。報告手段の緩和と、疑義照会の必要性は別の話として現場で切り分けてください。

  • 原則として「6か月に1回」に限り算定可能
  • 例外:同じ患者に「他の吸入薬」が処方され、別個に必要な吸入指導等を新たに行った場合は、前回算定から6か月以内でも算定できる
  • この加算を算定する場合、服薬情報等提供料は併算定できない
  • 服薬管理指導料4のロ・4のハ(オンライン服薬指導)を算定する場合は、この加算は算定できない
  • 特別調剤基本料Aを算定する薬局で、不動産取引等の特別な関係を有する医療機関へ情報提供を行った場合は算定できない
別表1「服薬管理指導料等を算定する場合における他の薬学管理料の算定の可否」から、吸入薬指導加算(6月に1回まで)の行を示した図。算定できるのは服薬管理指導料1イ・2イ、1ロ・2ロ、3、4イ・4ニ。算定できないのは服薬管理指導料4ロ・4ハ、在宅患者訪問薬剤管理指導料1、在宅患者訪問薬剤管理指導料2・3、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料、訪問薬剤管理医師同時指導料。留意事項(5)は当該加算の算定時に行う保険医療機関への文書による情報提供について服薬情報等提供料は算定できないとし、(6)は特別調剤基本料Aを算定している保険薬局が不動産取引等その他特別な関係を有している保険医療機関へ情報提供を行った場合は算定できないとする
厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添3 調剤報酬点数表に関する事項 11 吸入薬指導加算 (5)(6)/別表1(令和8年度)

自分の薬局でまず確認すること

  • ☐ レセコンの算定履歴チェックを「3か月」から「6か月」に変更したか
  • ☐ 「他の吸入薬が処方された場合は6か月以内でも算定可」という例外を現場で周知しているか
  • ☐ インフルエンザ患者には「実際に吸入させる」運用ができているか(デモ機説明だけで終わっていないか)
  • ☐ 手帳記載で済ませてよいケースと、疑義照会が必要なケースを区別できているか
  • ☐ 服薬情報等提供料・オンライン服薬指導(4のロ・ハ)との併算定不可を把握しているか

本記事は2026年度(令和8年度)調剤報酬改定の答申資料等をもとに、新人薬剤師・調剤事務向けに要点を整理したものです。

※ 算定の最終的な可否は、厚生労働省の点数表・施設基準の原文、最新の疑義解釈、および地方厚生(支)局の判断によります。実務での適用にあたっては必ず原文・最新情報をご確認ください。

あわせて読みたい

タイトルとURLをコピーしました