在宅医療の改定・新設点数|在宅薬学総合体制加算と複数名訪問の要件【2026年度改定】

在宅医療の改定・新設点数 在宅薬学総合体制加算と複数名訪問の要件2026年度改定 調剤報酬・制度改正
この記事は約5分で読めます。

本サイトは、薬剤師をはじめとする医療従事者向けの情報提供サイトです。記載内容は告示・通知・添付文書などの原文を確認したうえでまとめています。一般の方が医薬品の使用を判断される際は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。
【広告】本ページには広告が含まれます。記事の内容は広告主の影響を受けていません。

「訪問の柔軟化」「医師との連携強化」「困難事例への対応」の3本立てです。

在宅業務の円滑な実施と実効性を高めるため、算定ルールの緩和と夜間対応体制の強化が行われました。今回の改定は次の3つに整理できます。

  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料:「6日あける」ルールの廃止、夜間連絡先の周知徹底
  • 訪問薬剤管理医師同時指導料(新設):医師と同行訪問した場合の評価
  • 複数名薬剤管理指導訪問料(新設):困難事例に複数名で対応した場合の評価

【広告】薬剤師の求人・派遣・転職「ファルマスタッフ」

株式会社メディカルリソースが運営する薬剤師専門サービスです(2000年設立)。転職だけでなく「派遣」を扱っているのが特徴で、有料職業紹介(13-ユ-010743)と労働者派遣(派13-010770)の両方の許可を持っています。拠点は全国12支店。運営元は日本調剤グループです——選ぶ材料になるので書いておきます。

「派遣」は、常勤か辞めるかの二択しかないと思っている人ほど知っておく価値があります。いま動く予定がなくても相場は交渉材料になりますし、地域差は大きい——厚労省の偏在指標で見ると、足りない地域ほど条件は動きます。在宅に移りたい方は「力を入れています」を届出で見分ける方法もどうぞ。

※ 本記事の制度・添付文書に関する記載はすべて原文を確認しており、広告主の影響を受けていません。

点数は変わらず。「6日あける」縛りがなくなり、週1回(最大月4回)のペースで訪問できます。

区分点数
単一建物診療患者が1人の場合650点
単一建物診療患者が2〜9人の場合320点
上記以外の場合290点

▶ 「6日あける」ルールの廃止

これまでは算定する日の間隔を6日以上あける必要がありましたが、この規定が廃止されました。今後は単純に週1回(月4回まで)の算定が可能です(末期の悪性腫瘍患者等は週2回・月8回まで)。柔軟な訪問計画が立てやすくなります。

  • 夜間・休日連絡先の周知徹底:当該薬局または連携する在宅協力薬局の「休日・夜間を含む連絡先電話番号」や「緊急時の注意事項」を、原則として初回訪問時に文書で交付し、説明することが要件化されました。
  • オンライン指導料の整理:従来の「在宅患者オンライン薬剤管理指導料(59点)」は廃止され、「服薬管理指導料4のロ(59点)」等へ統合・移行されました。
訪問薬剤管理医師同時指導料と複数名薬剤管理指導訪問料の要件。どちらも単一建物1人が条件、複数名は処方医が備考欄で示す
出典:厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添3 区分15の9・15の10(令和8年度)
新設された在宅の2点数の比較。訪問薬剤管理医師同時指導料は150点で6月に1回、訪問診療を実施している保険医療機関の保険医と同時に訪問し、その医師は在宅時医学総合管理料を算定する当該患家の主治医であること。複数名薬剤管理指導訪問料は300点で、処方医が複数名訪問の必要性を認め処方箋の備考欄で示していることが必要、当該保険薬局または在宅協力薬局に勤務する職員(薬剤師以外を含む)とともに訪問する。どちらも交通費は患家の負担で、特別調剤基本料Bの薬局は算定できない
調剤報酬点数表 区分15の9・区分15の10/厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添3 区分15の9(1)〜(5)・区分15の10(1)〜(5)(令和8年度)
訪問薬剤管理医師同時指導料150点と複数名薬剤管理指導訪問料300点は、いずれも交通費が患家の負担。対象は在宅患者訪問薬剤管理指導料の1を算定している患者その他厚生労働大臣が定める患者。疑義解釈その9問2では初回の訪問診療時に同時訪問して共同指導を行うことは可能だが、算定は在宅時医学総合管理料が算定されたことを確認した後に行う。

医師の訪問診療に同行して薬学的管理を行うと150点。6月に1回まで。

ポリファーマシー(多剤併用)対策や残薬対策を推進するため、医師と薬剤師が同行して指導を行うことが評価されました。

項目内容
点数150点
算定頻度6月に1回
対象患者在宅患者訪問薬剤管理指導料(単一建物診療患者1人の場合)等を算定している患者
  • 訪問診療を行う医師と同時に患家を訪問し、薬学的管理・指導を行った場合に算定
  • あらかじめ患者または家族等の同意を得る必要がある

⚠ 併算定不可

同日に「在宅患者緊急時等共同指導料」や「在宅移行初期管理料」を算定している場合は算定できません。

1人では対応が難しい患者に複数名で訪問すると300点。薬剤師以外の職員でも構いません。

1人の薬剤師だけでは対応が困難な患者に対し、複数名で訪問して安全に指導を行う体制が評価されました。

項目内容
点数300点
  • 対象患者:通院困難な患者のうち、行動面の問題(運動興奮等)があり、医師が複数名訪問の必要性を認めた患者(在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料の対象となる患者等)
  • 実施体制:保険薬剤師が、当該薬局または在宅協力薬局の他の職員(薬剤師以外でも可)と同時に複数名で訪問し、指導を行った場合に算定
  • あらかじめ患者または家族等の同意を得る必要がある

⚠ 併算定不可

同日に「在宅患者緊急時等共同指導料」「在宅移行初期管理料」「訪問薬剤管理医師同時指導料」を算定している場合は算定できません。

複数名薬剤管理指導訪問料と訪問薬剤管理医師同時指導料の留意点。複数名訪問の必要性は薬局の利便性ではなく患者が興奮や攻撃性を示すこと等により単独訪問では指導の実施が担保できない場合。同行者は在宅協力薬局を含む職員で薬剤師以外も可。処方医が処方箋の備考欄で示し理由を薬歴に記載。同時指導の医師は在宅時医学総合管理料を算定する主治医。

自分の薬局でまず確認すること

  • ☐ レセコンの「6日あける」算定制限を解除し、週1回(末期悪性腫瘍は週2回)の運用にできているか
  • ☐ 初回訪問時に夜間・休日連絡先と緊急時の注意事項を文書で交付しているか
  • ☐ 旧・在宅患者オンライン薬剤管理指導料を使っていた患者を服薬管理指導料4のロへ正しく移行できているか
  • ☐ 医師の訪問診療に同行できる患者・タイミングを把握し、訪問薬剤管理医師同時指導料の算定機会を見落としていないか
  • ☐ 複数名訪問が必要な患者を医師と共有し、複数名薬剤管理指導訪問料の対象を把握しているか
  • ☐ それぞれの併算定不可(在宅患者緊急時等共同指導料・在宅移行初期管理料等)を混同していないか

本記事は2026年度(令和8年度)調剤報酬改定の答申資料等をもとに、新人薬剤師・調剤事務向けに要点を整理したものです。

※ 算定の最終的な可否は、厚生労働省の点数表・施設基準の原文、最新の疑義解釈、および地方厚生(支)局の判断によります。実務での適用にあたっては必ず原文・最新情報をご確認ください。

あわせて読みたい

タイトルとURLをコピーしました