本部がネットで検査キットを売っていると、全店で加算が取れない|薬事未承認の検査サービスと地域支援体制加算

本部がネットで検査キットを売っていると、全店で加算が取れない 薬事未承認の検査サービスと地域支援体制加算 調剤報酬・制度改正
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執筆:Nori(薬Talk編集長・薬剤師)/調剤薬局勤務26年。

本サイトは、薬剤師をはじめとする医療従事者向けの情報提供サイトです。記載内容は告示・通知・添付文書などの原文を確認したうえでまとめています。一般の方が医薬品の使用を判断される際は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。
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店舗に置いていなくても、その薬局が属する法人がインターネットで売っていれば「薬局で売っている」とみなされます。結果、その法人の薬局は地域支援・医薬品供給対応体制加算2〜5を届け出られません。

地域支援・医薬品供給対応体制加算の施設基準に、令和8年度改定でこの項目が入りました。読み飛ばすと、店舗側では何も悪いことをしていないのに落ちます。

地域医療に関連する取組7項目。OTC48薬効群、健康相談、緊急避妊薬の備蓄、敷地内禁煙、たばこ非販売、機器3つ、薬事未承認検査の非提供
出典:厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日 保医発0305第8号)
薬事未承認の研究用試薬又は検査サービスに関する条文と2本の疑義解釈。施設基準第92の2(3)コ(ト)は当該保険薬局及び併設される医薬品の店舗販売業での販売・提供を禁じる。疑義解釈その3問2は対象を薬機法等に抵触するおそれのある疾病の診断や罹患リスクの判定を行うことができると標榜する研究用試薬等、医師法等に抵触するおそれのある検査サービスと定義し、問3は抵触するおそれのないものは差し支えないとする。その9問1は当該保険薬局が属する法人がインターネット上で販売している場合は当該保険薬局において販売しているものとみなし、加算2から5は届出できないとした
厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」第92 2(3)コ(ト)(令和8年度)/「疑義解釈資料の送付について(その3)」(令和8年4月20日 事務連絡)別添4 調剤 問2・問3/同「(その9)」(令和8年6月26日 事務連絡)別添6 調剤 問1

要件の本文

当該保険薬局及び当該保険薬局に併設される医薬品の店舗販売業(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第25条第1号に基づく許可を有する店舗)において、薬事未承認の研究用試薬又は検査サービスを販売又は提供していないこと。

条文だけ読むと「うちの店には置いていないから関係ない」で終わります。そこに疑義解釈が来ました。

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「派遣」は、常勤か辞めるかの二択しかないと思っている人ほど知っておく価値があります。いま動く予定がなくても相場は交渉材料になりますし、地域差は大きい——厚労省の偏在指標で見ると、足りない地域ほど条件は動きます。在宅に移りたい方は「力を入れています」を届出で見分ける方法もどうぞ。

※ 本記事の制度・添付文書に関する記載はすべて原文を確認しており、広告主の影響を受けていません。

法人のECサイトも「薬局で販売している」とみなされる

問 ……とあるが、当該保険薬局が属する法人が、薬事未承認の研究用試薬又は検査サービスをインターネット上で販売又は提供している場合は、当該施設基準を満たすか。

(答)インターネット上で販売又は提供している場合は、当該保険薬局において販売又は提供しているものとみなす。したがって、施設基準を満たさないため、地域支援・医薬品供給対応体制加算の2から5までについては、届出をすることはできない。

効く範囲が「併設の店舗販売業」から「法人」まで広がりました。本部や別部門が運営しているECサイトで該当する商品を扱っていれば、その法人の薬局は届出ができません。店舗の努力ではどうにもなりません。

加算1(27点)については触れられておらず、名指しされているのは加算2から5までです。

薬事未承認の研究用試薬・検査サービスに関する条文と3つの疑義解釈を並べた図。施設基準 第92 2(3)コ(ト)は、当該保険薬局及び併設される医薬品の店舗販売業(薬機法第25条第1号に基づく許可を有する店舗)において、薬事未承認の研究用試薬又は検査サービスを販売又は提供していないこととする。疑義解釈その9 問1は、当該保険薬局が属する法人がインターネット上で販売又は提供している場合は当該保険薬局において販売又は提供しているものとみなし、施設基準を満たさないため地域支援・医薬品供給対応体制加算の2から5までについては届出をすることはできないとする。その3 問2は、対象を公衆衛生の向上及び増進の観点から、薬機法等に抵触するおそれのある疾病の診断や罹患リスクの判定を行うことができると標榜する研究用試薬又は検査用試薬と、医師法等に抵触するおそれのある疾患の罹患可能性の提示や診断等の医学的判断を行う検査サービスと定義する。その3 問3は、抵触するおそれのないものは販売又は提供しても差し支えないとする
【条文】厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」別添1 第92 地域支援・医薬品供給対応体制加算 2(3)コ(ト) / 【定義・逆側】同「疑義解釈資料の送付について(その3)」(令和8年4月20日事務連絡)別添4 調剤報酬点数表関係 問2・問3 / 【範囲】同「(その9)」(令和8年6月26日事務連絡)別添6 調剤報酬点数表関係 問1

では何が「薬事未承認の研究用試薬又は検査サービス」なのか

ここも疑義解釈で定義されています。

(答)公衆衛生の向上及び増進の観点から、

・薬機法等に抵触するおそれのある、疾病の診断や罹患リスクの判定を行うことができると標榜する研究用試薬又は検査用試薬や、

・医師法等に抵触するおそれのある、疾患の罹患可能性の提示や診断等の医学的判断を行う検査サービス

を指す。

ポイントは「標榜する」かどうかです。研究用試薬そのものが悪いのではなく、それで病気が分かる・罹患リスクが判定できると謳っているものが対象です。

そして続く問3で、逆側も明確にされています。

問 ……薬機法等に抵触するおそれのない研究用試薬又は検査用試薬や、医師法等に抵触するおそれのない検査サービスを販売又は提供をしても差し支えないか。

(答)差し支えない。

検査キットを一切扱うな、という話ではありません。体外診断用医薬品として薬事承認を受けた検査キットは、そもそもこの項目の対象外です。むしろ連携強化加算の施設基準では、感染症に係る体外診断用医薬品(検査キット)を提供できる体制が求められています。

確認すること

  1. 自局の店頭研究用試薬・検査用試薬・郵送検査サービスの取り扱いがないか
  2. 併設の店舗販売業ドラッグストア併設型は、薬局と店舗販売業で棚が分かれていても対象
  3. 法人が運営するECサイト・通販本部の物販、別ブランドのオンラインショップを含めて確認する。ここが今回の追加分
  4. その商品が何を標榜しているか「がんリスクが分かる」「◯◯病の可能性を判定」といった表示があれば要注意。薬事承認を受けた体外診断用医薬品なら問題ない

まとめ

  • 対象は薬局・併設の店舗販売業、そして法人のインターネット販売
  • 該当すると地域支援・医薬品供給対応体制加算2〜5は届出できない
  • 対象は「診断や罹患リスクの判定ができると標榜する」試薬・検査サービス
  • 抵触するおそれのないものは販売して差し支えない。薬事承認を受けた体外診断用医薬品は対象外

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出典

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