令和9年3月から、OTC類似薬の77成分(1,042品目)は薬剤費の4分の1が別途負担になります。ここまでは、すでに決まっていた話です。
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残っていたのは「誰が、どの薬を、何に使ったときに免除されるのか」でした。それが令和8年8月6日の「中間とりまとめ」で、かなり細かいところまで決まりました。
読んでみると、正直、ややこしいです。
同じヒルドイドでもアトピー性皮膚炎なら免除、皮脂欠乏症なら負担増。湿布は1年間毎日使っていても、原則は負担増。がん患者さんでも花粉症の薬は負担増です。
さらに令和8年9月9日の中医協で、処方箋様式・費用の計算方法・実務フローまで示されました。こどもは18歳年度末まで、低所得者は生活保護受給者と確定しています。
この記事では、これらの原文から薬局の窓口で必要になる部分だけを抜き出して整理します。77成分の全リストと、患者さんから聞かれたときの受け答え例も置きました。

まず、原則はこうです
制度の骨格は健康保険法に書かれています。
第六十三条第二項 次に掲げる療養に係る給付は、前項の給付に含まれないものとする。
六 要指導医薬品……又は一般用医薬品……との代替性が特に高い薬剤を用いた療養その他の適正な医療の提供を確保しつつ、公平かつ効率的な保険給付を行う必要性に鑑みその要する費用のうち一部を保険給付の対象としないものとする療養として厚生労働大臣が定めるもの(以下「一部保険外療養」という。)

ポイントは「費用のうち一部を保険給付の対象としない」という書き方です。薬そのものを保険から外すのではなく、薬剤費の一部だけを保険の外に出す。だから「一部保険外療養」という名前になっています。
その「一部」が4分の1です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 77成分・1,042品目(令和8年8月1日時点)。OTC医薬品と成分・投与経路が同一で、一日最大用量が異ならない医療用医薬品を機械的に選定 |
| 別途の負担 | 対象薬剤の薬剤費の4分の1 |
| 実施時期 | 令和8年度中(令和9年3月) |
| 主な対応症状 | 鼻炎(内服・点鼻)/胃痛・胸やけ/便秘/解熱・痛み止め/風邪症状全般/腰痛・肩こり(外用)/みずむし/殺菌・消毒/口内炎/おでき・ふきでもの/皮膚のかゆみ・乾燥肌 等 |
そのうえで、中間とりまとめはこう宣言しています。
今回対象となる医療用医薬品とOTC医薬品は成分、投与経路が同一で、一日最大用量が異ならないものであり、代替性が特に高い医薬品を対象医薬品としていることから、対象医薬品を使用する場合は、原則として別途の負担の対象となることが基本である。
原則は「負担あり」。免除のほうが例外です。ここを取り違えると、窓口の説明が逆になります。
そして、もうひとつ大事な前提が書かれています。
本制度は、必要な受診を行った上で、結果的に対象となる医療用医薬品が支給される場合に別途の負担を求めるものであり、一律にOTC医薬品を用いたセルフメディケーションを求めるものではない。
「受診するな」という制度ではない、と国が明記しています。窓口で「病院に行かずに市販薬にしてください」と説明してはいけません。制度の趣旨と逆です。
ルール① 同じ薬でも「何に使うか」で変わります
ここが一番ややこしいところです。
77成分は「成分が同じ」というだけで機械的に選ばれました。ところが医療用とOTCでは効能・効果の範囲が違います。医療用のほうが広いのが普通です。
そこで、こう整理されました。
OTC医薬品において認められていない効能・効果を目的として医療用医薬品を使用する場合は、別途の負担を求めないこととする。
OTCにない効能で使うなら、免除。具体例で見ると、こうなります。
フェキソフェナジンの場合
| 使う目的 | OTCにあるか | 負担 |
|---|---|---|
| アレルギー性鼻炎 | あり(花粉、ハウスダストなどによる鼻のアレルギー症状の緩和) | 対象 |
| 蕁麻疹 | なし | 対象外 |
| 皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎)に伴うそう痒 | なし | 対象外 |
同じアレグラでも、鼻炎で出れば負担増、蕁麻疹で出れば据え置き。
ヘパリン類似物質(ヒルドイド)の場合
| 効能・効果(医療用) | 負担 |
|---|---|
| 血栓性静脈炎 | 対象外 |
| 血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛) | 対象外 |
| 筋性斜頸(乳児期) | 対象外 |
| 皮脂欠乏症 | 対象 |
| 進行性指掌角皮症 | 対象 |
| 肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防 | 対象 |
| 外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎 | 対象 |
ヒルドイドの処方で一番多いのは皮脂欠乏症です。そこが対象——つまり負担が増えます。
ただしアトピー性皮膚炎は話が別で、これは後述の「長期使用」で免除されます。ここが二段構えになっていて、ややこしい。
ルール② 内服薬は「年50週」が目安
「医師が長期使用等が医療上必要と考える方」——この免除枠が、内服薬では数字になりました。
内服薬の年間処方日数別の患者構成比を見ると、多くの成分においては、0〜9週などの短期間の処方が患者全体の大宗を占めており……他方で、50週処方されている患者は、全体から見れば少数の割合ではあるものの、症状が季節や環境要因によらず持続し、医師の管理下で、年間を通じた治療継続が行われている状態であると考えられることから、内服薬における長期使用については、年間処方日数がおおむね50週であることを目安として整理する。
資料には、該当する例まで書いてあります。
年間処方日数がおおむね50週に該当すると考えられる例:寝たきりの活動量低下に伴う慢性便秘症に対して、酸化マグネシウムを「90日分ずつ年4回」、「28日処方を概ね月1回」又は「リフィル処方箋の使用により同一処方が年間を通じて継続」で処方される場合。
確認方法も指定されています。
- 診療情報提供書
- 薬剤情報
- お薬手帳
- オンライン資格確認による薬剤情報
お薬手帳とオンライン資格確認が、免除判定の根拠資料になります。これは薬局にとって大きい。「手帳を忘れました」が、患者さんの自己負担に直結する可能性があります。
では、履歴が確認できない新患さんはどうなるか。
上記の手段により過去の診療経過又は処方歴を確認できなかった場合については、原則として別途の負担の対象となるが、少なくとも初診から6か月間にわたり、症状の持続又は反復と対象医薬品の継続的又は反復的な使用が確認され、当該医薬品の通年で使用すること(直近の実績を含め少なくとも50週の継続)が医療上必要であると医師が認めている場合には、年間処方日数がおおむね50週を満たしていない時点でも、本要件に該当することが可能と整理する。
まず6か月は負担が発生し、そのあと免除に切り替わる——という運びになります。
ルール③ 外用薬は「薬の種類ごと」に決められました
外用薬は日数で測れません。総量で処方されるうえ、使用量に個人差があり、毎日使っているとは限らないからです。
そこで薬効群ごとに、あらかじめ結論が決められました。
| 外用薬の種類 | 負担 | 理由 |
|---|---|---|
| 抗真菌外用薬 | 対象 | 一定期間の治療または再発時の治療が中心 |
| 消毒薬 | 対象 | 創傷処置の管理等が中心 |
| ステロイド外用薬 | 対象 | 急性増悪時の短期使用が中心 |
| 点眼薬 | 通年性が確認できれば対象外 | 通年性アレルギー性結膜炎などで毎日点眼する場合がある |
| 鎮痛消炎剤(湿布・ゲル) | 原則 対象 | 1年を通じた継続使用の有効性がガイドラインで明確に示されているのは一部に限られる |
| 皮膚保湿剤・皮膚保護剤・角化症治療剤 | 原則 対象 (アトピー性皮膚炎のヘパリン類似物質・尿素のみ対象外) | 通年使用の有効性がガイドラインで示されているのがこの2つだけ |
湿布については、はっきりこう書かれています。
鎮痛消炎剤の外用薬については……仮に通年使用され毎日継続して使用した場合であっても、原則、別途の負担の対象と整理する。
1年間、毎日貼っていても負担増。ここは患者さんから必ず言われます。
ただし、令和10年度末までの経過措置があります
重症例には逃げ道が用意されました。2つとも令和10年度末までの期限つきです。
| 対象 | 免除の条件 |
|---|---|
| 鎮痛消炎剤の外用薬 | ①これまで通年で使用している かつ ②画像検査などで慢性かつ重度の疾患であることが客観的に確認される(例:変形性膝関節症のKellgren–Lawrence分類 Grade 4) かつ ③医師が年間を通じた疼痛管理として継続使用が医療上必要と判断し、毎日使用することを指示して処方する |
| 皮膚保湿剤・皮膚保護剤・角化症治療剤 (アトピー性皮膚炎以外) | ①これまで通年で使用している かつ ②症状または疾患活動性が十分に改善せず、免疫抑制剤等による全身療法を併用した治療歴(例:直近1年以内)がある かつ ③毎日使用することを指示して処方する |
KL分類Grade 4は、関節裂隙がほぼ消失した最重症です。ここまで求められます。
そして経過措置なので、令和10年度末に見直されます。そのときガイドラインのエビデンスが揃っていなければ、この逃げ道は閉じます。
ルール④ がん患者さんでも「がんと関係ない薬」は負担増
「がん患者は免除」と単純化されがちですが、違います。がんとの関連で判断されます。
| 場面 | 負担 |
|---|---|
| がんの主疾患治療 | 対象外(主たる抗がん治療薬はそもそも77成分に含まれない) |
| がん治療に伴う副作用・有害事象への対応 | 対象外 |
| がんと直接関係しない一般的症状 | 対象 |
| 治療終了後も長期に薬物投与が必要 | 「長期使用」に該当すれば対象外 |

資料には、具体例が並んでいます。
| 区分 | 例 |
|---|---|
| 「がん治療中」に該当する | ・外来で抗がん剤等の薬物療法を継続的に受けている ・病理検査等によりがんと診断され、術前化学療法または手術に向けた診療計画が既に決定されている |
| 「がん又はその治療に関連して生じた状態」に該当する | ・がん治療薬の副作用の支持療法(便秘、口内炎、皮膚障害等) ・がん治療に伴う好中球減少期の発熱、感染疑いに使うかぜ薬・解熱鎮痛剤 ・緩和ケア治療を受けている |
| 「がん治療中」に該当しない | ・過去に診断歴はあるが、現在は再発なく定期受診のみ ・胃がん術後で経過観察のみ、薬物療法等の治療行為は終了 ・がんの疑い・再発疑いで精査中 ・前がん病変でがんの診断ではない |
| 「関連して生じた状態」に該当しない | ・がん治療中だが花粉症、水虫、齲歯 ・がん治療中だががん治療に伴わない便秘、風邪、腰痛 |
「がん治療中の便秘」は、抗がん剤の副作用なら免除、そうでなければ負担増。——同じ酸化マグネシウムです。
そして「がんの疑いで精査中」は該当しません。診断がつくまでは負担が発生することになります。
ルール⑤ 難病・公費・入院・処置
| 区分 | 整理 |
|---|---|
| こども | 18歳年度末(18歳に達する日以後最初の3月31日)までの者に処方等する場合 |
| 低所得者 | 生活保護受給者。「最低限度の生活及び治療の継続に影響を及ぼすおそれ」と「医療現場での確認の負担」を考慮して、この線に決まった |
| 指定難病患者 | 指定難病およびそれに付随して発生する傷病への使用は対象外。 医療費助成の対象か否かを問わない(軽症者も含む)。助成対象でない場合は登録者証等で確認 |
| 国の公費負担医療の対象者 | 当該公費負担医療を受ける際の使用は対象外。 地方自治体の単独事業は含まれない(ばらつきがあり実務上の課題があるため) |
| 入院患者 | 入院中(退院時を含む)に処方された場合は対象外 |
| 小児慢性特定疾病 | 指定難病と同様の整理(多くは「こども」に該当して対象外になる) |
| 処置等の一環 | 14日分まで対象外(下記) |
地方単独の公費(子ども医療費助成など)は入っていません。ただし18歳年度末までは「こども」として対象外になるため、実務上ここで拾われます。
処置等の14日ルール
9月30日の通知(保医発0930第6号)第2の1(6)で範囲が決まりました。外来で実施される次の検査等が主要因で生じた症状に使う場合です。
- 医科診療報酬点数表 第3部「検査」のうち、生検、穿刺その他の侵襲を伴う検査
- 同 第9部「処置」
- 同 第10部「手術」
- 歯科診療報酬点数表 第3部「検査」のうち侵襲を伴う検査、第8部「処置」、第9部「手術」、第12部「歯冠修復及び欠損補綴」、第13部「歯科矯正」
ただし条件があります。検査等の後、同日に処方した場合に限ります。また、通知は「上記検査等が主要因ではなく、対象医薬品を使用する目的となる症状が当該検査等以前から生じていた場合は、一部保険外療養の特別の料金の対象となる。」としています。具体例は、抜歯後の疼痛への鎮痛薬、皮膚生検後の急性疼痛への鎮痛薬、褥瘡のデブリードマン等の後の外用薬、骨折の非観血的整復術後の鎮痛薬です。
14日という数字の根拠も、資料に書かれています。
NDBデータにより、K000 創傷処理と同日にロキソプロフェンが処方された場合の処方量を確認したところ、最頻値は10錠、中央値は12錠、平均は21錠であり、7日分相当である21錠以内が74.1%、14日分相当である42錠以内が89.3%を占めていた。
実態の約9割が収まる線として14日が引かれました。通知は「15日以上の処方を行う場合又は14日以内分の処方又は調剤を行った後に追加で処方又は調剤を行った場合は、特別の料金の対象となる。」としています。15日分以上を出すと14日を超えた分だけではなく、その処方が対象と読めます。なお、検査・処置・手術の最中に使った薬は、処方・調剤に当たらないので対象外です。
ルール⑥ OTCに「服用しないこと」と書いてあっても、負担は変わりません
ここは直感に反します。
「OTCの添付文書に『服用しないこと』と書いてある人=OTCで代替できない人=免除」と考えたくなりますが、そうはなりませんでした。
「服用しないこと」の趣旨を3つに分けたうえで、扱いを変えています。
| 「服用しないこと」の理由 | 扱い |
|---|---|
| ①年齢・疾患・症状・併用薬・使用期間 (自己判断を避け、医師の個別判断を求めるもの) | ほかの患者と同様に対象 「必要な受診は引き続き確保されるため、受診を意図した記載の有無で扱いを変えるのは適切ではない」 |
| ②部位・性別 (OTCの効能・効果や使用対象を限定するもの) | この記載では判断せず、効能・効果の違いや配慮対象に該当するかで判断 |
| ③妊婦・妊娠している可能性がある女性・授乳婦 | 対象外 |
③だけ免除されるのは、理由が違うからです。
胎児・乳児への影響の可能性も考慮して、原則として使用を避けることを前提に、医師が母体への治療上の有益性と胎児・乳児へのリスクを比較衡量した上で、例外的に必要な場合のみ使用するものと考えられることから、特別な考慮が必要であり、別途の負担の対象外として整理する。
対象になるのは、OTCの添付文書に「服用しないこと」と記載されており、かつ医療用の添付文書に妊婦または授乳婦に関する注意喚起がある薬剤です。
確認は本人申告(問診票)のほか、必要に応じて母子健康手帳、診療録に基づき、医師が確認するとされています。薬局ではなく医師の確認です。
【9月16日】処方箋に「一部保険外療養」欄ができます

令和8年9月9日の中医協に療養担当規則等の見直しが示され、9月16日の中医協で内容が固まりました(総2-2)。ここで、薬局が一番知りたかったことが決まっています。
処方箋様式を改正し、「一部保険外療養」欄を追加する。令和9年3月以降に対象医薬品を処方する場合は、別途の負担の対象である場合は「○」を、別途の負担の対象外である場合は「−」を処方箋に記載することとする。
判定は処方箋に書かれてきます。薬局が病名から推理する必要はありません。
「変更不可(医療上必要)」「患者希望」の隣に、3つ目の欄が並ぶことになります。
長期収載品の選定療養と、両方は取りません
ここが今回いちばん大事な確認事項です。
制度が複雑化しないよう、OTC類似薬の一部保険外療養に該当する場合は、長期収載品の選定療養の特別の料金は求めないこととする。
二重取りはありません。記載パターンは次のようになります。
| 変更不可 (医療上必要) | 患者希望 | 一部保険外療養 | 意味 |
|---|---|---|---|
| ○ | OTC類似薬の一部保険外療養の別途の負担の対象 | ||
| − | OTC類似薬の一部保険外療養の別途の負担の対象外 | ||
| 長期収載品であり、OTC類似薬でもある場合 | |||
| ○ | 一部保険外療養の対象(長期収載品の選定療養は対象外) | ||
| × | − | 長期収載品の選定療養の特別の料金の対象(患者希望) | |
| × | − | 長期収載品の選定療養の特別の料金の対象外(医療上必要) | |
「○」がついたら、長期収載品の選定療養は見なくていい。ここは覚えておくと窓口が速くなります。
古い処方箋も、当面は使えます
※処方箋様式は当面の間、変更前の様式を使用することを可能とする経過措置を設ける。
つまり施行直後は「欄のない処方箋」が来ます。扱いは9月30日に決まりました。省令第143号の附則第3項は、旧様式の用紙を「当分の間、これを取り繕って使用することができる。」とし、通知は、古い様式を手書き等で修正し、医薬品名の近くに「○」か「―」を書いて使うとしています。
○も―も書かれていなければ、薬局は処方医に疑義照会です。ただし、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの患者と、妊婦・授乳婦等がOTC薬を服用できない場合は、照会せずに特別の料金を求めず、事後に処方医へ報告します。
令和9年3月1日より前に出た処方箋は、3月1日以降に持ち込まれても特別の料金の対象になりません(リフィル処方箋・分割指示のある処方箋の2回目以降も同じ)。
院内掲示・ウェブ掲示の義務は課されません
選定療養なら、内容と費用を院内掲示+ウェブサイトに掲示する義務があります。今回は違います。
一部保険外療養については、各医療機関がその内容及び費用を決定することが原則な選定療養等と異なり、全ての保険医療機関・保険薬局において一律の内容及び費用として行われる取組であることから、院内掲示・ウェブサイトへの掲示義務は課さないこととする。
掲示物を作る必要はありません。長期収載品の選定療養のときに掲示を整えた薬局は、今回は不要です。
そのかわり、9月16日の資料でここに一文が足されました。9月9日版にはなかったものです。
その他、一部保険外療養の別途の負担の支払を受ける場合は、厚生労働大臣の定める基準に従わなければならない旨規定する。
金額を薬局が決められるわけではない、という念押しです。「薬剤費の4分の1」は告示で決まります。掲示義務がないのは全国一律だからであって、薬局に裁量があるからではありません。値引きも上乗せもできない、と読んでおくのが安全です。
いくら増えるのか——計算方法が出ました
中医協が示した計算例です。薬価16.50円の内服薬を、1回1錠・1日2回・30日分処方した場合。
| 区分 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| A 別途の負担 | 対象医薬品の価格の4分の1 × 投薬全量 4.13円 × 1回1錠 × 1日2回 × 30日 = 247.8円 | 250円 (1の位を四捨五入) |
| B 保険対象となる費用 | 12.37円 × 2錠 = 24.74円 → 2点 2点 × 30日 = 60点 → 60点 × 10円 | 600円 |
| C 患者自己負担 | B × 自己負担率 600円 × 0.30 | 180円 |
| D 保険外併用療養費 | B × (1 − 自己負担率) 600円 × 0.70 | 420円 |
| E 患者負担の総額 | A + C 250円 + 180円 | 430円 |

3割負担なら、この薬だけで180円 → 430円。約2.4倍です。
- 別途の負担は1の位を四捨五入します(247.8円 → 250円)
- 消費税の取扱いは、まだ決まっていません。9月30日の事務連絡(費用の計算方法)は「今後の税制改正に係る議論を踏まえ、本年末を目途に追ってお示しする。」としています(長期収載品の選定療養の特別の料金には消費税がかかっています)
【9月16日 追加】外用薬の計算例が出ました
9月16日の資料で、外用薬の計算例②が新しく追加されました。77成分にはヘパリン類似物質・ステロイド外用薬・NSAIDs貼付剤・抗真菌薬と外用薬が多いので、こちらのほうが薬局では出番が多いはずです。
薬価11.90円のクリームを、25g/本で2本処方した場合。
| 区分 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| A 別途の負担 | 対象医薬品の価格の4分の1 × 投薬全量 2.98円 × 25g × 2本 = 149円 | 150円 (1の位を四捨五入) |
| B 保険対象となる費用 | 所定単位(1調剤)あたり 8.92円 × 25g × 2本 = 446円 → 45点 45点 × 10円 | 450円 |
| C 患者自己負担 | B × 自己負担率 450円 × 0.30 = 135円 | 140円 (10円未満を四捨五入) |
| D 保険外併用療養費 | B × (1 − 自己負担率) 450円 × 0.70 | 315円 |
| E 患者負担の総額 | A + C 150円 + 140円 | 290円 |

内服薬の例と読み比べると、違いは2か所だけです。
- ◻️ 点数換算の所定単位が「1調剤」(内服薬は「1剤1日分」)。だから日数を掛けず、総量で一度に点数にします
- ◻️ Cが10円単位に丸められています(135円 → 140円)。一部負担金の端数処理です
ここで注意したいのが、Aは四捨五入が2回入らないことです。Aは「4分の1の単価 × 投薬全量」を計算してから1の位を四捨五入(149円 → 150円)。単価の段階では丸めません。2.98円を先に3円にして計算すると、答えがずれます。
内服薬の例では、【b】(保険外併用療養費の算出に用いる価格)が9月9日版で12.38円、9月16日版で12.37円に直っています。16.50 − 4.13 = 12.37 ですから、9月16日版が正しい値です。
9月16日版でも計算式の行は「12.38円 × 2錠 = 24.76円」のまま残っていましたが、9月30日の事務連絡(費用の計算方法)では「12.37円【b】× 2錠 = 24.74円」に直りました。どちらで計算しても2点なので、結論は変わりません。
そして薬剤師なら見逃せない一文が、注記に入っています。
令和9年3月のOTC類似薬の一部保険外療養の施行に合わせて、長期収載品の選定療養の特別の料金の計算方法も「先発薬と後発薬の差額2分の1×投薬全量」により計算することとする。(現行は、特別の料金についても算定告示に基づき点数換算し計算している。)
長期収載品の選定療養の計算方法も、令和9年3月に変わります。点数換算をやめて、差額の2分の1 × 投薬全量の直接計算になる。
いま運用している計算が変わるということです。レセコンの改修対象は、OTC類似薬だけではありません。
誰が何を判断するのか——実務フロー
院外処方の場合の流れが、図で示されました。
❶ 保険医療機関:外形的な基準の確認
処方する医薬品が対象77成分に該当するか/18歳年度末の者か/生活保護の医療扶助か
❷ 保険医療機関:医師による確認
処方の対象疾患はOTCが対応していない効能・効果か/がん・指定難病に関連する治療か/公費負担医療か/処置・手術・検査に伴う処方(14日以内分)か/年間の服用等が医療上必要か/(対象成分のみ)妊婦・妊娠の可能性・授乳婦か
→ 処方箋に「○」または「−」を記載(対象外の場合は理由をレセプトに記載)
❸ 保険薬局:患者への別途の負担の説明(必要に応じ疑義照会)
❹ 保険薬局:別途の負担(薬剤費の4分の1)の支払い

判断はすべて医療機関側。薬局の仕事は「説明」と「徴収」です。
——という建前ですが、実際に「なんで高いの」と聞かれるのは薬局の窓口です。説明できる状態にしておく必要があるのは、結局こちら側ということになります。
なお、資料はこう補足しています。
- 年齢や医療扶助か等はマイナ保険証や医療券等により把握可能
- OTC医薬品が対応していない効能・効果の一覧等も国で公表
- 医師の判断に資する情報が可能な限り現場のシステム等に反映されるよう、分かりやすい基準の設定・公表に努める
効能・効果の対応一覧が国から出るのは朗報です。別紙2の表を自分で読み解く必要が減ります。
いつからで、どこまで決まったのか
令和7年12月24日 大臣折衝事項で「令和8年度中(令和9年3月)に実施」と決定
令和8年6月25日 技術的検討会 第1回
令和8年8月6日 中間とりまとめ(計4回の議論を経て)
令和8年9月16日 医療保険部会・中医協に報告
令和8年9月30日 省令(第143号)・告示(第360号)・施行期日の政令(第320号)が公布。施行通知(保医発0930第6号)と事務連絡(対象医薬品等・費用の計算方法)も同日
令和9年3月 施行
令和9年度以降 対象範囲の拡大、負担割合の引き上げを検討
令和10年度末 湿布・保湿剤の経過措置が終了、見直し
9月30日に省令・告示・通知が出て、制度は確定しました。施行は令和9年3月1日です。
そして中間とりまとめ自身が、こう釘を刺しています。
本結論は不変のものではなく、本制度の実施により、処方シフトも含め医療現場や患者の受療行動にどのような変化が生じたか等について、不断の検証を行い……必要な見直しを行っていくものである。
「処方シフト」——つまり、負担を避けるために対象外の薬へ処方が流れることを、国は監視すると明言しています。
ロキソプロフェンが対象なら対象外のNSAIDsへ、ヒルドイドが対象なら別の保湿剤へ——という動きは当然起きます。それが起きたら見直すと、先に書かれているわけです。
判定材料は、薬局からはほとんど見えません
ここまで読んでお気づきのとおり、免除の判定に必要な情報は、ほとんどが薬局から見えません。
| 判定に必要な情報 | 薬局から見えるか |
|---|---|
| 何の効能・効果で処方されたか | 見えない(病名が処方箋に書かれない) |
| がん治療中か、その副作用か | 見えない |
| 指定難病か(軽症者含む) | 見えない(登録者証があれば別) |
| 年間処方日数が50週あるか | 一部見える(お薬手帳・オンライン資格確認) |
| 処置と同日の新規処方か | 見えない |
| 妊婦・授乳婦か | 聞けば分かるが、判定は医師 |
だから処方箋側に表示が必要だったわけです。長期収載品の選定療養で「変更不可(医療上必要)」欄が作られたのと同じ構図で、9月9日の中医協で「一部保険外療養」欄の追加が決まりました(前述)。
中間とりまとめには、レセプトについてこう書かれています。
診療報酬請求書等において、どのような判断により別途の負担の対象外となったかについて記載を求めることとする。
免除した理由をレセプトに書くことになります。これは医療機関側の作業です(実務フローの❷)。9月30日の通知(保医発0930第6号)第3も「保険医療機関は、対象医薬品を一部保険外療養の対象とせず処方する場合は、診療報酬明細書にその理由を記載しなければならない。」としています。
検討会自身も、この点を課題として挙げています。
現場の実務が複雑になり、医師によって判断が分かれると、患者の納得が得られないため、できるだけ統一的な仕組みとすべき
——と書いたうえで、ここまで複雑になったのが実際のところです。
今から準備できること
- ◻️ 自局の在庫から77成分に当たる品目を洗い出した
- ◻️ そのうちヒルドイド・湿布・アレルギー薬・酸化マグネシウムなど、処方の多い品目を特定した
- ◻️ 4分の1負担でいくら増えるか、主要品目の概算を出した
- ◻️ お薬手帳とオンライン資格確認が免除判定の根拠になることをスタッフで共有した
- ◻️ 「手帳をお持ちですか」の声かけを全員が言えるようにした
- ◻️ レセコン・薬歴システムの対応時期をベンダーに確認した
- ◻️ 処方箋の免除表示欄がどうなるか、秋の告示を追う担当を決めた
- ◻️ 「なぜ高くなったのか」の説明を1文で統一した
- ◻️ 「市販薬のほうが安いのでは」への返し方を決めた
- ◻️ 近隣の医療機関に、制度開始を情報提供した
洗い出しはいまやっておく価値があります。施行は令和9年3月、年度末の一番忙しい時期です。
患者さんから聞かれたときの受け答え例
そのまま使える形にしました。制度が確定するのは秋以降なので、断定を避けた言い回しにしてあります。
「なんで急に高くなったの?」
「このお薬は、薬局で買える市販薬と成分が同じグループに入っていまして。令和9年3月から、そういうお薬は薬代の4分の1が保険の対象外になりました。そのぶんお支払いが増えています。お薬が変わったわけでも、量が増えたわけでもありません」
「市販薬を買ったほうが安いんじゃないの?」
「実は市販薬のほうが高くなることが多いんです。市販薬は保険が効かないので全額のご負担になりますし、もともとの値段も高めに設定されています。どちらがお得か、次回までに調べておきましょうか」
「調べておきます」まで言えると、その患者さんは戻ってきます。
「じゃあ病院に行かないで市販薬にしようかな」
「そこは切り分けていただきたいところです。国もこの制度は『受診しないでください』という趣旨ではないと、はっきり書いています。診てもらったほうがいい症状かどうかは、ご自身では判断が難しいので……気になる症状があるときは、これまでどおり受診なさってください」
この返しは、根拠があります。中間とりまとめの「一律にOTC医薬品を用いたセルフメディケーションを求めるものではない」という一文です。
「隣の人は同じ薬なのに安かったよ」
「同じお薬でも、何の症状に使うか、どのくらいの期間使っているかで、扱いが変わる仕組みなんです。たとえば1年を通してずっと使っている方は対象外になります。お薬手帳をお持ちいただくと、そのあたりの確認がしやすくなります」
ここでお薬手帳の持参につなげられるのが大きい。年50週の確認手段として、お薬手帳が明記されているからです。
「湿布、毎日貼ってるのに対象なの?」
「湿布は、毎日使っていても原則は対象という整理になりました。1年を通じて使い続けることの効果が、まだ十分に確かめられていない、という理由です。ただしレントゲンで重い変形性膝関節症と確認されている方などは、対象外になる場合があります。次回、先生に一度ご相談いただくのがいいと思います」
「ヒルドイド、去年と同じなのに?」
「保湿剤は、アトピー性皮膚炎で使う場合だけ対象外という整理になりました。乾燥肌(皮脂欠乏症)で使う場合は対象です。同じお薬でも、何の診断で使っているかで変わりますので、気になるようでしたら先生にご確認ください」
いずれも「先生に確認を」で終わらせず、なぜそうなるのかを1文で添えるのがコツです。理由を言えると、患者さんの納得がまるで違います。
対象77成分の全リスト
令和8年8月1日時点のリストです。9月30日の事務連絡の別添1「対象医薬品リスト」も1,042品目で、品名・YJコード・薬価・「対象医薬品の価格の4分の1」まで1品目ずつ載っています。自局の在庫と突き合わせるなら、厚生労働省が公開しているExcel版(別添1 Excel)が使いやすいです。

下に文字の一覧も置いておきます。自局の在庫と突き合わせるときは、こちらをコピーして使ってください。
令和7年12月25日に公表された一覧から、薬価収載される医薬品の入れ替えとOTC医薬品の販売状況を踏まえ、ポリエンホスファチジルコリンが削除され、ラメルテオンが追加されています。
ラメルテオン(ロゼレム)が入ったのは大きいと思います。睡眠導入剤が、OTC類似薬として扱われることになります。
| No | 有効成分 | 用途 |
|---|---|---|
| 1 | アシクロビル | 抗ウイルス薬 |
| 2 | アシタザノラスト水和物 | 抗アレルギー薬 |
| 3 | アスコルビン酸 | ビタミン剤 |
| 4 | アンモニア水 | 鎮痛鎮痒収斂消炎剤 |
| 5 | イソコナゾール硝酸塩 | 抗真菌薬 |
| 6 | イソプロパノール | 殺菌消毒剤 |
| 7 | イトプリド塩酸塩 | 胃薬 |
| 8 | イブプロフェン | 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) |
| 9 | イブプロフェンピコノール | 非ステロイド系消炎鎮痛剤 |
| 10 | インドメタシン | 鎮痛消炎剤 |
| 11 | エタノール | 殺菌消毒剤 |
| 12 | エピナスチン塩酸塩 | 抗アレルギー薬 |
| 13 | L-カルボシステイン | 去痰薬 |
| 14 | 塩酸テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン | 点鼻用血管収縮剤 |
| 15 | オキシコナゾール硝酸塩 | 抗真菌薬 |
| 16 | オキシテトラサイクリン塩酸塩・ヒドロコルチゾン | 抗生物質・副腎皮質ホルモン配合剤 |
| 17 | オキシドール | 殺菌消毒剤 |
| 18 | オリブ油 | 皮膚保護剤 |
| 19 | 希ヨードチンキ | 殺菌消毒剤 |
| 20 | クロトリマゾール | 抗真菌薬 |
| 21 | クロラムフェニコール | 抗生物質 |
| 22 | クロラムフェニコール・フラジオマイシン硫酸塩・プレドニゾロン | 抗生物質 |
| 23 | クロルヘキシジングルコン酸塩 | 殺菌消毒剤 |
| 24 | ケトチフェンフマル酸塩 | 抗アレルギー薬 |
| 25 | サリチルアミド・アセトアミノフェン・無水カフェイン・プロメタジンメチレンジサリチル酸塩 | 総合感冒剤 |
| 26 | サリチル酸 | 寄生性皮膚疾患剤 |
| 27 | サリチル酸メチル・dl-カンフル・トウガラシエキス | 鎮痛消炎剤 |
| 28 | サリチル酸メチル・l-メントール・dl-カンフル | 鎮痛消炎剤 |
| 29 | サリチル酸メチル・l-メントール・dl-カンフル・グリチルレチン酸 | 鎮痛消炎剤 |
| 30 | 酸化マグネシウム | 制酸・緩下剤 |
| 31 | 酸化亜鉛 | 収れん・消炎・保護剤 |
| 32 | 次亜塩素酸ナトリウム | 殺菌消毒剤 |
| 33 | ジクロフェナクナトリウム | 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) |
| 34 | 消毒用エタノール | 殺菌消毒剤 |
| 35 | 静脈血管叢エキス | 痔治療剤 |
| 36 | 精製水 | 溶解剤 |
| 37 | 炭酸水素ナトリウム | 胃腸薬 |
| 38 | 沈降炭酸カルシウム・コレカルシフェロール・炭酸マグネシウム | カルシウム配合剤 |
| 39 | チンク油 | 消炎薬 |
| 40 | デキサメタゾン | ステロイド |
| 41 | テルビナフィン塩酸塩 | 抗真菌薬 |
| 42 | トコフェロール酢酸エステル | ビタミン剤 |
| 43 | トリアムシノロンアセトニド | 口内炎・舌炎薬 |
| 44 | 尿素 | 皮膚軟化剤 |
| 45 | 白色ワセリン | 軟膏基剤 |
| 46 | ハチミツ | 矯味剤 |
| 47 | ピコスルファートナトリウム水和物 | 緩下剤 |
| 48 | ビサコジル | 便秘薬 |
| 49 | ビダラビン | 抗ウイルス薬 |
| 50 | ヒドロコルチゾン酪酸エステル | ステロイド |
| 51 | フェキソフェナジン塩酸塩 | 抗アレルギー薬 |
| 52 | フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン | 抗アレルギー薬 |
| 53 | フェルビナク | 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) |
| 54 | ブテナフィン塩酸塩 | 抗真菌薬 |
| 55 | 複方ヨード・グリセリン | 口腔用殺菌消毒剤 |
| 56 | ブドウ酒 | 滋養強壮薬 |
| 57 | フラボキサート塩酸塩 | 頻尿・残尿感薬 |
| 58 | フルチカゾンプロピオン酸エステル | ステロイド |
| 59 | プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル | ステロイド |
| 60 | ベタメタゾン吉草酸エステル | ステロイド |
| 61 | ベタメタゾン吉草酸エステル・フラジオマイシン硫酸塩 | ステロイド |
| 62 | ヘパリン類似物質 | 血行促進・皮膚保湿剤 |
| 63 | ベポタスチンベシル酸塩 | 抗アレルギー薬 |
| 64 | ペミロラストカリウム | 抗アレルギー薬 |
| 65 | ベルベリン塩化物水和物・ゲンノショウコエキス | 止瀉剤 |
| 66 | ベンザルコニウム塩化物 | 殺菌消毒剤 |
| 67 | ホウ砂 | 眼科用剤 |
| 68 | ホウ酸 | 眼洗浄・消毒薬 |
| 69 | ポビドンヨード | 殺菌消毒剤 |
| 70 | マルツエキス | 乳幼児便秘薬 |
| 71 | ミコナゾール硝酸塩 | 抗真菌薬 |
| 72 | 無水エタノール | 殺菌消毒剤 |
| 73 | モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物 | アレルギー性鼻炎治療薬 |
| 74 | ヨウ素 | 殺菌消毒剤 |
| 75 | ラメルテオン | 睡眠導入剤 |
| 76 | ロキソプロフェンナトリウム水和物 | 解熱消炎鎮痛剤 |
| 77 | ロラタジン | 抗アレルギー薬 |
太字にしたのは、処方頻度が高く、窓口で必ず説明を求められそうなものです。酸化マグネシウム、ロキソプロフェン、ヘパリン類似物質、フェキソフェナジン、尿素、ラメルテオン、ジクロフェナク、フェルビナク、イブプロフェン、ビサコジル、ピコスルファート。
殺菌消毒剤が10成分入っているのも見落とされがちです。エタノール、オキシドール、ポビドンヨード、ベンザルコニウム——在宅や処置後の処方で出ます。
あわせて読みたい
制度そのものの成り立ち——なぜ「選定療養」ではないのか、なぜ77成分なのか、「保険から外せばいい」がどう退けられたのかは、こちらにまとめています。
▶ 令和9年3月、風邪薬も湿布も4分の1が保険外に|OTC類似薬77成分「一部保険外療養」で薬局に起きること
まとめ
- 原則は「負担あり」。免除が例外です
- OTCにない効能で使うなら免除。アレグラは鼻炎なら対象、蕁麻疹なら対象外
- 内服は年50週が目安。お薬手帳とオンライン資格確認が根拠資料になります
- 外用は薬効群ごとに決め打ち。抗真菌・消毒・ステロイドは対象、点眼は通年なら対象外
- 湿布は毎日1年使っても原則対象。KL分類Grade 4等なら令和10年度末まで対象外
- 保湿剤で対象外になるのは、アトピー性皮膚炎のヘパリン類似物質と尿素だけ
- がん患者でも、がんと関係ない症状は対象。疑いで精査中も対象
- 処置と同日の新規処方は14日分まで対象外
- OTCに「服用しないこと」とあっても、原則は対象。妊婦・授乳婦だけ対象外
- 処方箋に「一部保険外療養」欄ができ、対象は「○」、対象外は「−」。判定は処方箋に書かれてくる
- OTC類似薬の対象になれば、長期収載品の選定療養の特別の料金は取らない(二重取りなし)
- 院内掲示・ウェブ掲示の義務はなし(全国一律の内容・費用のため)
- 薬価16.50円を1日2錠30日分で、患者負担は180円 → 430円。別途の負担は1の位を四捨五入
- 長期収載品の選定療養の計算方法も令和9年3月に変わる(差額の2分の1×投薬全量)
- こどもは18歳年度末まで、低所得者は生活保護受給者と確定
- 9月30日に省令・告示・通知が出て確定。施行は令和9年3月1日
薬局にとっての本丸だった「判定情報が処方箋に載るか」は、9月9日に決着しました。載ります。
「欄のない古い処方箋」の扱いも9月30日の通知で決まりました(手書き等で修正して使用、○も―もなければ疑義照会)。残るのは消費税で、事務連絡は「本年末を目途に」示すとしています。
9月30日分の出典:厚生労働省「要指導医薬品又は一般用医薬品との代替性が特に高い医療用医薬品の処方又は調剤に係る一部保険外療養について」(保医発0930第6号)PDF/事務連絡「対象医薬品等について」PDF・「費用の計算方法について」PDF/令和8年厚生労働省令第143号 附則第3項(e-Gov 法令検索)。2026年10月29日に原文と照合しました。
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株式会社メディカルリソースが運営する薬剤師専門サービスです(2000年設立)。転職だけでなく「派遣」を扱っているのが特徴で、有料職業紹介(13-ユ-010743)と労働者派遣(派13-010770)の両方の許可を持っています。拠点は全国12支店。運営元は日本調剤グループです——選ぶ材料になるので書いておきます。
「派遣」は、常勤か辞めるかの二択しかないと思っている人ほど知っておく価値があります。いま動く予定がなくても相場は交渉材料になりますし、地域差は大きい——厚労省の偏在指標で見ると、足りない地域ほど条件は動きます。在宅に移りたい方は「力を入れています」を届出で見分ける方法もどうぞ。
※ 本記事の制度・添付文書に関する記載はすべて原文を確認しており、広告主の影響を受けていません。

