管理薬剤師を交代させると1年間は届出できない|地域支援体制加算2〜5の見落としやすい3要件

管理薬剤師を交代させると1年間は届出できない 地域支援体制加算2〜5の見落としやすい3要件 調剤報酬・制度改正
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執筆:Nori(薬Talk編集長・薬剤師)/調剤薬局勤務26年。管理薬剤師を経て、現在はチェーン薬局の本社部門で店舗運営支援を担当しています。

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管理薬剤師を交代させると、その人が1年在籍するまで、地域支援・医薬品供給対応体制加算2〜5を届け出られません。人事異動を組む前に確認しておく項目です。
管理薬剤師の3要件。保険薬剤師5年以上、週31時間以上、当該薬局に継続1年以上在籍
出典:厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日 保医発0305第8号)
地域支援・医薬品供給対応体制加算2〜5における管理薬剤師の3要件。施設基準第92の2(3)キは、届出時点において保険薬剤師として5年以上の保険薬局勤務経験があること(保険医療機関の薬剤師としての勤務経験は1年を上限に算入可)、当該保険薬局に週31時間以上勤務していること、届出時点において当該保険薬局に継続して1年以上在籍していることの3つを全て満たすよう求める。届出様式87の3の1の管理薬剤師欄には氏名・保険薬局勤務経験年数・週あたりの勤務時間・当該薬局在籍年数を記入する
厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」第92 地域支援・医薬品供給対応体制加算 2(3)キ/第109 調剤ベースアップ評価料 1(2)/別添2 様式87の3の1「10 管理薬剤師」欄(令和8年度)

3つ、全部満たす必要があります

当該保険薬局の管理薬剤師は、以下の要件を全て満たしていること。

(イ) 施設基準の届出時点において、保険薬剤師として5年以上の保険薬局勤務経験があること。なお、保険医療機関の薬剤師としての勤務経験を1年以上有する場合、1年を上限として保険薬剤師としての勤務経験の期間に含めることができる。

(ロ) 当該保険薬局に週31時間以上勤務していること。

(ハ) 施設基準の届出時点において、当該保険薬局に継続して1年以上在籍していること。

要件効いてくる場面
イ保険薬局で5年以上の勤務経験若手を管理薬剤師にするとき
ロその薬局に週31時間以上勤務複数店舗を兼務させるとき
ハその薬局に継続1年以上在籍異動・転勤のとき

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「派遣」は、常勤か辞めるかの二択しかないと思っている人ほど知っておく価値があります。いま動く予定がなくても相場は交渉材料になりますし、地域差は大きい——厚労省の偏在指標で見ると、足りない地域ほど条件は動きます。在宅に移りたい方は「力を入れています」を届出で見分ける方法もどうぞ。

※ 本記事の制度・添付文書に関する記載はすべて原文を確認しており、広告主の影響を受けていません。

第92 地域支援・医薬品供給対応体制加算2(3)のキ・ク・ケを並べた図。キ(イ)は施設基準の届出時点において保険薬剤師として5年以上の保険薬局勤務経験があること、保険医療機関の薬剤師としての勤務経験を1年以上有する場合は1年を上限として含めることができる。キ(ロ)は当該保険薬局に週31時間以上勤務していること。キ(ハ)は施設基準の届出時点において当該保険薬局に継続して1年以上在籍していること。ク研修は、調剤従事者等の資質の向上を図るため研修実施計画を作成し当該計画に基づき研修を実施するとともに、定期的に薬学的管理指導・医薬品の安全・医療保険等に関する外部の学術研修を受けさせていること、併せて研修認定の取得や学会への定期的な参加・発表、学術論文の投稿等を行わせていることが望ましい。ケ設備は、患者との会話のやりとりが他の患者に聞こえないようパーテーション等で区切られた独立したカウンターを有するなど患者のプライバシーに配慮していること、必要に応じて患者等が椅子に座った状態で服薬指導等を行うことが可能な体制を有していることが望ましい
厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」別添1 第92 地域支援・医薬品供給対応体制加算 2(3) キ・ク・ケ(令和8年度)

(ハ)が実務で一番効きます

「継続して1年以上在籍」は、管理薬剤師としての年数ではなく、その薬局にいる年数です。他店から異動してきた人をその日から管理薬剤師にすると、在籍1年に届くまで届出できません。

すでに加算2〜5を算定している店舗で管理薬剤師を入れ替えると、要件を満たさなくなります。人事を組むときは、その店舗が加算2〜5を取っているかを先に確認してください。

逆に言えば、異動させるなら1年前から店舗に置いておくという組み方ができます。

(イ)の「病院1年」は見落とされがちです

保険薬局で5年ないと駄目、と読んでしまいがちですが、保険医療機関の薬剤師としての勤務経験を1年以上持っていれば、1年を上限に算入できます。

経歴算入判定
薬局5年—満たす
病院5年 + 薬局4年病院から1年だけ算入 → 計5年満たす
病院3年 + 薬局3年病院から1年算入 → 計4年満たさない
病院10年 + 薬局1年病院から1年算入 → 計2年満たさない

上限が1年なので、病院経験がどれだけ長くても1年ぶんしか入りません。病院からの転職者を管理薬剤師にする場合は、ここを数えておいてください。

届出様式には数字で書きます

様式87の3の1の「10 管理薬剤師」欄に、次の4つを記入します。

  • ①氏名
  • ②保険薬局勤務経験年数
  • ③週あたりの勤務時間(1週間あたりの平均)
  • ④当該薬局在籍年数(勤務しはじめてから届出時までの期間)

数字で書かせる欄なので、ごまかしが効きません。

なお管理薬剤師は、調剤ベースアップ評価料の対象職員からは外れます(施設基準通知 第109で「管理者」が除外)。加算の要件としては名指しされるのに、賃上げの対象からは外れる——ここは別の記事で書きます。

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出典

  • 厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日 保医発0305第8号)別添1 第92 の 2(3)キ/第109 の 1(2)、別添2 様式87の3の1
    https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732104.pdf
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