37点の加算が4点、5点の加算は5点のまま|特別調剤基本料Aで起きる点数の逆転

37点の加算が4点、5点の加算は5点のまま 特別調剤基本料Aで起きる点数の逆転 調剤報酬・制度改正
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執筆:Nori(薬Talk編集長・薬剤師)/調剤薬局勤務26年。

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特別調剤基本料Aの薬局では、37点の地域支援・医薬品供給対応体制加算4が4点になるのに、5点の連携強化加算は5点のままです。点数の大小がひっくり返ります。

通知の末尾にある、読み飛ばされやすい規定です。

特別調剤基本料Aで100分の10になる4つの加算。地域支援・バイオ後続品・在宅薬学総合体制1と2。3点未満にはならない
出典:厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添3 12(令和8年度)
特別調剤基本料Aで100分の10が掛かる加算。留意事項通知は最初に注3の100分の80と注4の100分の50を乗じて四捨五入し、次に各加算・減算を行うと定める。100分の10になるのは注5の地域支援・医薬品供給対応体制加算、注7のバイオ後続品調剤体制加算、注12の在宅薬学総合体制加算1、注13の在宅薬学総合体制加算2の4つで、注6の連携強化加算と注14の電子的調剤情報連携体制整備加算は括弧に入っていない。3点未満になる場合は3点を算定する
厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添3 調剤報酬点数表 区分00 調剤基本料 の12・3(4)・4(2)(令和8年度)/調剤報酬点数表 区分00 注5・注6

100分の10になるのは4つだけ

……最初に所定点数に「注3」(100分の80)及び「注4」(100分の50)のうち該当するものを乗じ、小数点以下第一位を四捨五入する。次に「注5」の地域支援・医薬品供給対応体制加算、「注6」の連携強化加算、「注7」のバイオ後続品調剤体制加算、「注8」の後発医薬品減算、「注12」の在宅薬学総合体制加算1、「注13」の在宅薬学総合体制加算2、「注14」の電子的調剤情報連携体制整備加算及び「注15」の門前薬局等立地依存減算のうち該当するもの(特別調剤基本料Aを算定する保険薬局においては、「注5」の地域支援・医薬品供給対応体制加算、「注7」のバイオ後続品調剤体制加算、「注12」の在宅薬学総合体制加算1及び「注13」の在宅薬学総合体制加算2の所定点数に100分の10を乗じ、それぞれ小数点以下第一位を四捨五入する。)の加算等を行う。ただし、当該点数が3点未満になる場合は、3点を算定する。

削られるのは注5・注7・注12・注13の4つ。注6の連携強化加算は、この中に入っていません。

結果、逆転します

地域支援・医薬品供給
対応体制加算4
37点
└ 特別調剤基本料A4点
連携強化加算5点
└ 特別調剤基本料A5点

37点 × 100分の10 = 3.7 → 四捨五入して4点。連携強化加算は減額の対象外なので5点のまま。

加算本来特別調剤基本料A
地域支援・医薬品供給対応体制加算4(注5)37点4点
地域支援・医薬品供給対応体制加算5(注5)59点6点
バイオ後続品調剤体制加算(注7)50点5点
在宅薬学総合体制加算1(注12)30点3点
連携強化加算(注6)5点5点(減額なし)
電子的調剤情報連携体制整備加算(注14)8点8点(減額なし)

注6と注14も列挙には入っていますが、100分の10の括弧には入っていません。つまり満額です。

3点の下限もあります

「当該点数が3点未満になる場合は、3点を算定する」——100分の10で削った結果が2点台になっても、3点は残ります。

計算の順番も決まっています。先に注3(100分の80)・注4(100分の50)を乗じて四捨五入し、そのあとで加算・減算を足します。

調剤基本料の留意事項から連携強化加算の算定制限と計算順序を示した図。4(2)は、連携強化加算は特別調剤基本料Aを算定する保険薬局において、特掲診療料の施設基準等 第十五の四の三に規定する保険医療機関が医科点数表のA000初診料の注11及びA001再診料の注15に規定する外来感染対策向上加算、又は医科点数表のA234-2及び歯科点数表のA224-2感染対策向上加算の届出を行った保険医療機関である場合は算定できないとする。4(4)は特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない。4(1)は災害又は新興感染症の発生時等の非常時に必要な体制が整備されている保険薬局において調剤を行った場合に算定できるという趣旨。4(3)は災害時にオンライン資格確認等システムの緊急時医療情報・資格確認機能(災害時モード)を用いることで薬剤情報等の把握が可能となるため、平時よりこれらのシステム等の活用に努めること。12は、特別調剤基本料Aを算定する保険薬局において注5・注7・注12・注13の所定点数に100分の10を乗じて四捨五入し、当該点数が3点未満になる場合は3点を算定するとする
厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添3 調剤報酬点数表に関する事項 区分00 調剤基本料 4 連携強化加算 (1)〜(4)、12(令和8年度)

ただし、連携強化加算には別の壁があります

特別調剤基本料Aの薬局は、特別な関係にある医療機関が外来感染対策向上加算または感染対策向上加算を届け出ていれば、連携強化加算をそもそも算定できません(別添3 区分00 の4(2))。

逆に言えば、連携先が届け出ていない場合、連携強化加算は特別調剤基本料Aの薬局に残された数少ない満額の加算です。5点だからと後回しにする理由はありません。

なお特別調剤基本料Bは、地域支援・医薬品供給対応体制加算も連携強化加算も算定できません。

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