セルフメディケーション関連機器、認証番号を66件照合した結果|体組成計だけ家庭用に認証品目がない

セルフメディケーション関連機器、認証番号を66件照合した結果 体組成計だけ家庭用に認証品目がない 調剤報酬・制度改正
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[PR]本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。特定の製品を推奨するものではありません。施設基準を満たすかどうかの最終判断は、購入前にご自身で承認番号・認証番号をご確認のうえ、薬局の責任で行ってください。

本サイトは、薬剤師をはじめとする医療従事者向けの情報提供サイトです。記載内容は告示・通知・添付文書などの原文を確認したうえでまとめています。一般の方が医薬品の使用を判断される際は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。
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執筆:Nori(薬Talk編集長・薬剤師)/調剤薬局勤務26年。管理薬剤師を経て、現在はチェーン薬局の本社部門で店舗運営支援を担当しています。

セルフメディケーション関連機器は「承認又は認証を得た医療機器」でないと数えられません。そこで通販に出ている製品の認証番号を、PMDAが公表している認証品目リストと1件ずつ突き合わせました。66件を照合した結果、体組成計だけ、家庭用に認証品目が1件も見つかりませんでした。
66照合した認証番号うち64件はPMDAの一覧と一致
0家庭用体組成計の認証品目認証済みは業務用のみ・82.5万円〜
2番号が合わなかった商品いずれも製品は認証済み。ページの誤記

まず、要件のおさらい

地域支援・医薬品供給対応体制加算2〜5の施設基準に、この項があります。

次に掲げるセルフメディケーション関連機器のうち少なくとも3つについて、患者の求めに応じて使用できるよう設置していること。

①体重計 ②体温計 ③血圧測定器 ④体組成計(体脂肪率、BMI等を含むもの) ⑤血中酸素飽和度測定器(パルスオキシメータ) ⑥握力計 ⑦骨密度測定器 ⑧心電計

そして疑義解釈が、条件を足しています。

問 ……セルフメディケーション関連医療機器は、承認又は認証を得た医療機器である必要があるか。

(答)体重計、握力計を除き、承認又は認証を得た医療機器である必要がある。

同じ疑義解釈の次の問が、実務でいちばん効きます。

問6 第92 地域支援・医薬品供給対応体制加算の2(3)コ(ヘ)について1製品が複数の機能を兼ね備えている場合、①から⑦までのうち、3つの機能を果たせるのであれば、3製品未満の設置している場合も、要件を満たすものと考えてよいか。

(答)よい。

3台そろえる必要はありません。3機能を満たせば1台でも2台でも要件を満たします。体組成計は多くが体重計を兼ねますから、ここで機能数が稼げます。

なお細かい点ですが、通知の機器リストは①〜⑧(⑧は心電計)まであるのに、疑義解釈の問6は「①から⑦まで」と書いています。3機能という結論は変わりませんが、原文どおりに引いておきます。

ここで効いてくるのが「承認又は認証」という書きぶりです。次章で見ます。

「医療機器である」と「承認又は認証を得た」は同じではありません

医療機器はクラス分類ごとに手続きが違います。4つのうち、どれを通ったかで呼び方が変わります。

クラス区分の表示手続き番号の呼び名この要件で数えられるか
クラスⅠ一般医療機器届出届出番号文言どおりなら対象外
クラスⅡ管理医療機器登録認証機関の認証(指定品目)/大臣承認認証番号・承認番号数えられる
クラスⅢ・Ⅳ高度管理医療機器大臣承認承認番号数えられる

ここが落とし穴です。「一般医療機器」と書いてあれば医療機器ではあります。PMDAも、本体か包装に3区分のいずれかと、承認・許可・認証・届出のいずれかの番号があれば医療機器だと案内しています。

しかしクラスⅠは「届出」であって、承認でも認証でもありません。疑義解釈は「承認又は認証を得た医療機器」と書いています。文言どおりに読むと、届出番号しかない製品は要件を満たさないことになります。

実際、通販には「区分:一般医療機器」と書かれた体組成計が7,000円台で流通しています。医療機器ではあるが、承認も認証も得ていない——この状態がありえます。争わずに済ませるなら、認証番号または承認番号のある製品を選ぶのが確実です。

認証番号は、PMDAの一覧で照合できます

「メーカーに聞いてください」で終わらせる必要はありません。PMDAが認証品目リストをExcelで公表しています。

  • 薬機法第23条の2の23にもとづき認証された品目の一覧(登録認証機関からの報告)
  • 載っている項目は認証番号・認証年月日・販売名・一般的名称・業者名のほか、認証整理日・認証取消日まで
  • 2026年8月29日に取得した版で認証番号 23,352件(令和8年6月認証分まで)

商品ページに書かれた番号をこの一覧で引けば、その番号が実在するか、どの販売名か、いま有効かまで自分で確認できます。

もうひとつ、覚えておくと速い目安があります。認証番号は16桁です。桁数が合わない記載は、引くまでもなく誤りとわかります。

実際に66件を照合しました

楽天市場でレビュー数の多い順に各機器30件ずつ取得し、商品ページの本文から認証番号・承認番号を機械的に抜き出して、PMDAの一覧と突き合わせました(2026年8月29日時点)。

機器在庫あり番号の記載PMDAと一致最安(照合できたもの)
② 体温計543件30件中 20件19件1,728円
③ 血圧測定器3,399件30件中 23件22件2,682円
⑤ パルスオキシメータ1,781件30件中 23件23件2,680円
① 体重計3,822件0件承認・認証は不要
⑥ 握力計459件0件承認・認証は不要
④ 体組成計家庭用は0件825,000円〜(業務用)

体温計・血圧計・パルスオキシメータは、心配する必要がほとんどありませんでした。売れている製品の多くが認証番号を明記していて、そのほぼ全部がPMDAの一覧と一致します。販売名まで一致します(例:オムロン MC-681 →「オムロン 電子体温計 MC-681」)。

合わなかった2件は、どちらも製品ではなくページの誤りでした

商品ページの記載正しい番号PMDAの販売名
テルモ 電子体温計 ET-C232A230AABZX00036
13桁
230AABZX00036000テルモ電子体温計C232
シチズン 上腕式血圧計 CHUC515228ADBZX000310003
17桁
228ADBZX00031000シチズン上腕式血圧計 CHUCシリーズ

どちらの製品も、ちゃんと認証を受けています。片方は番号が途中で切れ、もう片方は1桁多い。それだけです。

ここが実務的に大事なところで、「番号が引けない=その製品はダメ」ではありません。引けなかったときは、メーカーの製品ページか添付文書で正しい番号を確認してください。通販ページの転記ミスは、実測で66件中2件ありました。

いま買えて、番号を照合できた製品

(在庫データを取得中です)

④体組成計だけ、家庭用に認証品目がありません

今回いちばん驚いたのがここです。PMDAの一覧で、一般的名称に「体成分分析装置」を含む認証品目は36件ありました。そのすべてが業務用でした。

販売名業者名参考価格
ボディーコンポジションアナライザー InBody M20インボディ・ジャパン825,000円
ボディーコンポジションアナライザー InBody380インボディ・ジャパン1,595,000円
ボディーコンポジションアナライザー InBody580インボディ・ジャパン2,145,000円
セカ 515 / セカ 525ファーノ・ジャパン・インク
アキュニク BC560M東洋メディック

一方、レビュー数の多い家庭用体組成計を30件見ましたが、認証番号・承認番号の記載は1件もありませんでした。スマホ連動でも、体脂肪率・内臓脂肪・筋肉量・体内年齢まで出る製品でも、です。

つまり「体組成計を置いて④で1機能」という発想は、認証を厳密に見るかぎり現実的ではありません。数千円の家庭用では要件を満たせず、満たそうとすると82.5万円からになります。

体組成計を置くこと自体は、もちろん構いません。患者さんに喜ばれますし、健康相談の入り口になります。ただし3機能のうちの1つとして数えるのは避け、①体重計として数えるのが安全です。①なら承認・認証は要りません。

体重計と握力計が除外されている理由も、一覧を見ると分かります

PMDAの認証品目リストを「体重計」「握力」で検索すると、一般的名称に該当する品目は0件です。

つまりこの2つは、そもそも認証という枠組みの外にあります。だから疑義解釈は「体重計、握力計を除き」と書いたわけです。行政が気を利かせて外したというより、外さないと要件が成り立たないという話でした。

ここが分かると、機器の選び方がはっきりします。①と⑥は値段と使い勝手だけで選んでよく、②③⑤は番号で選ぶ。迷う場所が半分になります。

最安で3機能そろえると、いくらか

実売価格を当てはめます(2026年8月29日時点)。

組み合わせ照合の手間目安の合計
① 体重計 + ⑥ 握力計 + ② 体温計体温計だけ約4,800円
体重計が既にあれば約4,200円
① 体重計 + ⑥ 握力計 + ⑤ パルスオキシメータパルスオキシメータだけ約5,800円
② 体温計 + ③ 血圧測定器 + ⑤ パルスオキシメータ3つとも約7,100円

いちばん安いのは、体重計+握力計+体温計です。照合が必要なのは体温計1つだけで、約4,800円。握力計は数千円で、フレイルの話題にもつながります。

ただし安さだけで決めない方がいいとも思います。血圧計とパルスオキシメータは、患者さんが実際に使う機会が多い機器です。要件を満たすことと、健康相談の導線をつくることは別の話です。同じコ項には健康相談または健康教室を行うことも入っています。

設置のしかたにも条件があります

通知は「患者の求めに応じて使用できるよう設置していること」と書いています。買って倉庫に置いてあるのは設置とは言えません。患者さんが使える場所に、使える状態で置く必要があります。

すでに置いてある機器も、一度見直しておくと安全です。患者さん向けに気軽に置いたものが混ざっていることがあります。本体か箱の表示を見て、番号を控えて、一覧で引く。3分で終わります。

まとめ

  • ①体重計と⑥握力計は値段で選んでよい。認証品目リストに該当する一般的名称がなく、疑義解釈でも除外されている
  • ②体温計・③血圧計・⑤パルスオキシメータは、心配が要らない。66件を照合したところ、番号を書いている製品のほぼ全部がPMDAの一覧と一致した。1,700円台から買える
  • ④体組成計だけは別。認証を受けた「体成分分析装置」36件はすべて業務用で82.5万円〜。家庭用に認証品目は見つからなかった。①体重計として数えるのが安全
  • 「一般医療機器」(クラスⅠ)は届出であって、承認でも認証でもない。疑義解釈の文言どおりなら対象外の読みになる。認証番号・承認番号のある製品を選ぶ
  • 認証番号は16桁。桁数が違えば引くまでもなく誤記。実測で66件中2件あった(いずれも製品は認証済み)
  • 最安は体重計+握力計+体温計で約4,800円。ただし「患者の求めに応じて使用できるよう設置」まで含めて要件

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※ 本記事の制度・添付文書に関する記載はすべて原文を確認しており、広告主の影響を受けていません。

出典

※ 在庫件数・価格は2026年8月29日に楽天市場APIで取得した実測値です。認証番号は商品ページの記載を機械的に抽出してPMDAの一覧と照合したもので、製品そのものの表示を確認したわけではありません。購入前に本体・箱・添付文書の表示をご確認ください。
※ クラスⅠ(一般医療機器)が「承認又は認証を得た医療機器」に当たるかどうかは、疑義解釈の文言からの解釈です。判断に迷う場合は届出先の地方厚生局にご確認ください。

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