[PR]本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。特定の製品を推奨するものではありません。施設基準を満たすかどうかの最終判断は、購入前にご自身で承認番号・認証番号をご確認のうえ、薬局の責任で行ってください。
本サイトは、薬剤師をはじめとする医療従事者向けの情報提供サイトです。記載内容は告示・通知・添付文書などの原文を確認したうえでまとめています。一般の方が医薬品の使用を判断される際は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。
【広告】本ページには広告が含まれます。記事の内容は広告主の影響を受けていません。
執筆:Nori(薬Talk編集長・薬剤師)/調剤薬局勤務26年。管理薬剤師を経て、現在はチェーン薬局の本社部門で店舗運営支援を担当しています。
まず、要件のおさらい
地域支援・医薬品供給対応体制加算2〜5の施設基準に、この項があります。
次に掲げるセルフメディケーション関連機器のうち少なくとも3つについて、患者の求めに応じて使用できるよう設置していること。
①体重計 ②体温計 ③血圧測定器 ④体組成計(体脂肪率、BMI等を含むもの) ⑤血中酸素飽和度測定器(パルスオキシメータ) ⑥握力計 ⑦骨密度測定器 ⑧心電計
そして疑義解釈が、条件を足しています。
問 ……セルフメディケーション関連医療機器は、承認又は認証を得た医療機器である必要があるか。
(答)体重計、握力計を除き、承認又は認証を得た医療機器である必要がある。
同じ疑義解釈の次の問が、実務でいちばん効きます。
問6 第92 地域支援・医薬品供給対応体制加算の2(3)コ(ヘ)について1製品が複数の機能を兼ね備えている場合、①から⑦までのうち、3つの機能を果たせるのであれば、3製品未満の設置している場合も、要件を満たすものと考えてよいか。
(答)よい。
3台そろえる必要はありません。3機能を満たせば1台でも2台でも要件を満たします。体組成計は多くが体重計を兼ねますから、ここで機能数が稼げます。
なお細かい点ですが、通知の機器リストは①〜⑧(⑧は心電計)まであるのに、疑義解釈の問6は「①から⑦まで」と書いています。3機能という結論は変わりませんが、原文どおりに引いておきます。
ここで効いてくるのが「承認又は認証」という書きぶりです。次章で見ます。
「医療機器である」と「承認又は認証を得た」は同じではありません
医療機器はクラス分類ごとに手続きが違います。4つのうち、どれを通ったかで呼び方が変わります。
| クラス | 区分の表示 | 手続き | 番号の呼び名 | この要件で数えられるか |
|---|---|---|---|---|
| クラスⅠ | 一般医療機器 | 届出 | 届出番号 | 文言どおりなら対象外 |
| クラスⅡ | 管理医療機器 | 登録認証機関の認証(指定品目)/大臣承認 | 認証番号・承認番号 | 数えられる |
| クラスⅢ・Ⅳ | 高度管理医療機器 | 大臣承認 | 承認番号 | 数えられる |
ここが落とし穴です。「一般医療機器」と書いてあれば医療機器ではあります。PMDAも、本体か包装に3区分のいずれかと、承認・許可・認証・届出のいずれかの番号があれば医療機器だと案内しています。
しかしクラスⅠは「届出」であって、承認でも認証でもありません。疑義解釈は「承認又は認証を得た医療機器」と書いています。文言どおりに読むと、届出番号しかない製品は要件を満たさないことになります。
実際、通販には「区分:一般医療機器」と書かれた体組成計が7,000円台で流通しています。医療機器ではあるが、承認も認証も得ていない——この状態がありえます。争わずに済ませるなら、認証番号または承認番号のある製品を選ぶのが確実です。
認証番号は、PMDAの一覧で照合できます
「メーカーに聞いてください」で終わらせる必要はありません。PMDAが認証品目リストをExcelで公表しています。
- 薬機法第23条の2の23にもとづき認証された品目の一覧(登録認証機関からの報告)
- 載っている項目は認証番号・認証年月日・販売名・一般的名称・業者名のほか、認証整理日・認証取消日まで
- 2026年8月29日に取得した版で認証番号 23,352件(令和8年6月認証分まで)
商品ページに書かれた番号をこの一覧で引けば、その番号が実在するか、どの販売名か、いま有効かまで自分で確認できます。
もうひとつ、覚えておくと速い目安があります。認証番号は16桁です。桁数が合わない記載は、引くまでもなく誤りとわかります。
実際に66件を照合しました
楽天市場でレビュー数の多い順に各機器30件ずつ取得し、商品ページの本文から認証番号・承認番号を機械的に抜き出して、PMDAの一覧と突き合わせました(2026年8月29日時点)。
| 機器 | 在庫あり | 番号の記載 | PMDAと一致 | 最安(照合できたもの) |
|---|---|---|---|---|
| ② 体温計 | 543件 | 30件中 20件 | 19件 | 1,728円 |
| ③ 血圧測定器 | 3,399件 | 30件中 23件 | 22件 | 2,682円 |
| ⑤ パルスオキシメータ | 1,781件 | 30件中 23件 | 23件 | 2,680円 |
| ① 体重計 | 3,822件 | 0件 | — | 承認・認証は不要 |
| ⑥ 握力計 | 459件 | 0件 | — | 承認・認証は不要 |
| ④ 体組成計 | — | — | 家庭用は0件 | 825,000円〜(業務用) |
体温計・血圧計・パルスオキシメータは、心配する必要がほとんどありませんでした。売れている製品の多くが認証番号を明記していて、そのほぼ全部がPMDAの一覧と一致します。販売名まで一致します(例:オムロン MC-681 →「オムロン 電子体温計 MC-681」)。
合わなかった2件は、どちらも製品ではなくページの誤りでした
| 商品 | ページの記載 | 正しい番号 | PMDAの販売名 |
|---|---|---|---|
| テルモ 電子体温計 ET-C232A | 230AABZX0003613桁 | 230AABZX00036000 | テルモ電子体温計C232 |
| シチズン 上腕式血圧計 CHUC515 | 228ADBZX00031000317桁 | 228ADBZX00031000 | シチズン上腕式血圧計 CHUCシリーズ |
どちらの製品も、ちゃんと認証を受けています。片方は番号が途中で切れ、もう片方は1桁多い。それだけです。
ここが実務的に大事なところで、「番号が引けない=その製品はダメ」ではありません。引けなかったときは、メーカーの製品ページか添付文書で正しい番号を確認してください。通販ページの転記ミスは、実測で66件中2件ありました。
いま買えて、番号を照合できた製品
(在庫データを取得中です)
④体組成計だけ、家庭用に認証品目がありません
今回いちばん驚いたのがここです。PMDAの一覧で、一般的名称に「体成分分析装置」を含む認証品目は36件ありました。そのすべてが業務用でした。
| 販売名 | 業者名 | 参考価格 |
|---|---|---|
| ボディーコンポジションアナライザー InBody M20 | インボディ・ジャパン | 825,000円 |
| ボディーコンポジションアナライザー InBody380 | インボディ・ジャパン | 1,595,000円 |
| ボディーコンポジションアナライザー InBody580 | インボディ・ジャパン | 2,145,000円 |
| セカ 515 / セカ 525 | ファーノ・ジャパン・インク | — |
| アキュニク BC560M | 東洋メディック | — |
一方、レビュー数の多い家庭用体組成計を30件見ましたが、認証番号・承認番号の記載は1件もありませんでした。スマホ連動でも、体脂肪率・内臓脂肪・筋肉量・体内年齢まで出る製品でも、です。
つまり「体組成計を置いて④で1機能」という発想は、認証を厳密に見るかぎり現実的ではありません。数千円の家庭用では要件を満たせず、満たそうとすると82.5万円からになります。
体組成計を置くこと自体は、もちろん構いません。患者さんに喜ばれますし、健康相談の入り口になります。ただし3機能のうちの1つとして数えるのは避け、①体重計として数えるのが安全です。①なら承認・認証は要りません。
体重計と握力計が除外されている理由も、一覧を見ると分かります
PMDAの認証品目リストを「体重計」「握力」で検索すると、一般的名称に該当する品目は0件です。
つまりこの2つは、そもそも認証という枠組みの外にあります。だから疑義解釈は「体重計、握力計を除き」と書いたわけです。行政が気を利かせて外したというより、外さないと要件が成り立たないという話でした。
ここが分かると、機器の選び方がはっきりします。①と⑥は値段と使い勝手だけで選んでよく、②③⑤は番号で選ぶ。迷う場所が半分になります。
最安で3機能そろえると、いくらか
実売価格を当てはめます(2026年8月29日時点)。
| 組み合わせ | 照合の手間 | 目安の合計 |
|---|---|---|
| ① 体重計 + ⑥ 握力計 + ② 体温計 | 体温計だけ | 約4,800円 体重計が既にあれば約4,200円 |
| ① 体重計 + ⑥ 握力計 + ⑤ パルスオキシメータ | パルスオキシメータだけ | 約5,800円 |
| ② 体温計 + ③ 血圧測定器 + ⑤ パルスオキシメータ | 3つとも | 約7,100円 |
いちばん安いのは、体重計+握力計+体温計です。照合が必要なのは体温計1つだけで、約4,800円。握力計は数千円で、フレイルの話題にもつながります。
ただし安さだけで決めない方がいいとも思います。血圧計とパルスオキシメータは、患者さんが実際に使う機会が多い機器です。要件を満たすことと、健康相談の導線をつくることは別の話です。同じコ項には健康相談または健康教室を行うことも入っています。
設置のしかたにも条件があります
通知は「患者の求めに応じて使用できるよう設置していること」と書いています。買って倉庫に置いてあるのは設置とは言えません。患者さんが使える場所に、使える状態で置く必要があります。
すでに置いてある機器も、一度見直しておくと安全です。患者さん向けに気軽に置いたものが混ざっていることがあります。本体か箱の表示を見て、番号を控えて、一覧で引く。3分で終わります。
まとめ
- ①体重計と⑥握力計は値段で選んでよい。認証品目リストに該当する一般的名称がなく、疑義解釈でも除外されている
- ②体温計・③血圧計・⑤パルスオキシメータは、心配が要らない。66件を照合したところ、番号を書いている製品のほぼ全部がPMDAの一覧と一致した。1,700円台から買える
- ④体組成計だけは別。認証を受けた「体成分分析装置」36件はすべて業務用で82.5万円〜。家庭用に認証品目は見つからなかった。①体重計として数えるのが安全
- 「一般医療機器」(クラスⅠ)は届出であって、承認でも認証でもない。疑義解釈の文言どおりなら対象外の読みになる。認証番号・承認番号のある製品を選ぶ
- 認証番号は16桁。桁数が違えば引くまでもなく誤記。実測で66件中2件あった(いずれも製品は認証済み)
- 最安は体重計+握力計+体温計で約4,800円。ただし「患者の求めに応じて使用できるよう設置」まで含めて要件
あわせて読みたい
- セルフメディケーション関連機器、いちばん安く3機能そろえる組み合わせ|地域支援体制加算2〜5
- その体組成計、認証番号ありますか|セルフメディケーション関連機器は体重計と握力計以外「医療機器」でないと数えられない
- 地域支援・医薬品供給対応体制加算の全要件|加算1〜5の施設基準を通知原文から【2026年度改定】
【広告】薬剤師の求人・派遣・転職「ファルマスタッフ」
株式会社メディカルリソースが運営する薬剤師専門サービスです(2000年設立)。転職だけでなく「派遣」を扱っているのが特徴で、有料職業紹介(13-ユ-010743)と労働者派遣(派13-010770)の両方の許可を持っています。拠点は全国12支店。運営元は日本調剤グループです——選ぶ材料になるので書いておきます。
「派遣」は、常勤か辞めるかの二択しかないと思っている人ほど知っておく価値があります。いま動く予定がなくても相場は交渉材料になりますし、地域差は大きい——厚労省の偏在指標で見ると、足りない地域ほど条件は動きます。在宅に移りたい方は「力を入れています」を届出で見分ける方法もどうぞ。
※ 本記事の制度・添付文書に関する記載はすべて原文を確認しており、広告主の影響を受けていません。
出典
- 厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日 保医発0305第8号)別添1 第92 地域支援・医薬品供給対応体制加算 の2(3)コ(ヘ)
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732104.pdf - 厚生労働省「疑義解釈資料の送付について(その2)」令和8年3月31日事務連絡 別添5 調剤 問5・問6
https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/tohoku/shido_kansa/tuuti-r4_00012.html - PMDA「認証品目リストの公表について」(薬機法第23条の2の23にもとづく登録認証機関からの報告。本記事は令和8年6月認証分まで・認証番号23,352件を収載した版を2026年8月29日に取得して照合)
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/about-reviews/devices/0026.html - PMDA「ある製品が医療機器かどうかを確認する方法はありますか。」(区分の表示と番号の見方)
https://www.pmda.go.jp/safety/consultation-for-patients/on-devices/qa/0022.html
※ 在庫件数・価格は2026年8月29日に楽天市場APIで取得した実測値です。認証番号は商品ページの記載を機械的に抽出してPMDAの一覧と照合したもので、製品そのものの表示を確認したわけではありません。購入前に本体・箱・添付文書の表示をご確認ください。
※ クラスⅠ(一般医療機器)が「承認又は認証を得た医療機器」に当たるかどうかは、疑義解釈の文言からの解釈です。判断に迷う場合は届出先の地方厚生局にご確認ください。

