調剤管理料が2区分に|15〜27日分は▲40点、日数別の増減と見落としやすい算定ルール【2026年度改定】

調剤報酬・制度改正
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執筆:Nori(薬Talk編集長・薬剤師)/調剤薬局勤務26年。管理薬剤師を経て、現在はチェーン薬局の本社部門で店舗運営支援を担当しています。

※ 本記事は令和8年度診療報酬改定の公表資料および疑義解釈資料(その7・令和8年5月29日)に基づきます。

今回の改定で、調剤管理料が4区分から2区分になりました。

加算の新設や施設基準の話に比べると地味に見えますが、影響範囲はいちばん広い改定です。ほぼ全ての処方箋に関わるからです。

そして中身を見ると、薬局によって増減が真逆になります。自局がどちらに転ぶかは、処方日数の分布で決まります。

1. 改定前後の点数

改定前(1剤につき)点数
イ 7日分以下4点
ロ 8日分以上14日分以下28点
ハ 15日分以上28日分以下50点
ニ 29日分以上60点
2 1以外の場合4点
改定後(1剤につき)点数
イ 長期処方(28日分以上)60点
ロ イ以外(27日分以下)10点
2 1以外の場合10点

あわせて、調剤管理加算(イ・ロともに3点)は廃止されました。

2. 日数別の増減(ここが本題)

処方日数改定前改定後増減
7日分以下4点10点+6点
8〜14日分28点10点▲18点
15〜27日分50点10点▲40点
28日分50点60点+10点
29日分以上60点60点±0

15〜27日分が▲40点。1剤あたりですから、3剤あれば120点、1,200円が消えます。

2週間処方や3週間処方が中心の薬局は、この1項目だけで相当な減収になります。逆に長期処方が中心の薬局は影響が軽く、短期処方が多い薬局はわずかに増えます。

28日分の扱いが変わった点に注意

境界が1日ずれています。

  • 改定前:29日分以上が最高点(60点)。28日分は50点
  • 改定後:28日分以上が最高点(60点)

28日分の処方は、50点から60点に上がります。4週間処方が多い薬局にとっては、この1日の差が効いてきます。レセコンの設定が改定前の境界のままになっていないか、確認しておきたいところです。

3. 対象から外れる薬剤が増えました

調剤管理料1(内服薬)の定義も変わっています。

改定前内服薬(浸煎薬及び湯薬を除く
改定後内服薬(内服用滴剤、浸煎薬、湯薬及び屯服薬であるものを除く

除外が明確化・拡大され、これらは「2 1以外の場合」として10点で算定することになります。

4. 見落としやすい算定ルール

留意事項通知から、実務で効くものを拾います。

  • 4剤以上でも3剤として算定する(調剤管理料1)
  • 隔日投与等で服用しない日がある場合は、実際の投与日数により算定する
    → 隔日投与で「28日分渡すが実投与日数は14日」というケースの扱いに直結します
  • 調剤管理料1を算定した場合、調剤管理料2は算定できない
  • 特別調剤基本料Bを算定している薬局は算定できない
  • 調剤管理料は、同一患者の1回目の処方箋受付時から算定できる

減数調剤したときの日数区分(疑義解釈)

疑義解釈(その7)に、重要な整理があります。

   元の処方が28日分以上であり、減数調剤を行うことにより、実際の調剤する内服薬の投与日数が27日分以下となった場合、調剤管理料の1のイを算定すること。

読み間違えやすいので補足します。1のイ=長期処方(28日分以上)の60点です。つまり、減数調剤で27日分以下になっても、元の処方が28日分以上なら60点で算定するということです。

残薬調整をすると点数が下がる、という設計にはなっていません。残薬調整をためらわせないための整理だと読めます。調剤時残薬調整加算とあわせて確認してください。

5. 調剤管理加算の廃止

廃止されたのは次の加算です。

  • イ 初めて処方箋を持参した場合 3点
  • ロ 2回目以降で、処方内容の変更により薬剤の変更または追加があった場合 3点

複数の医療機関から6種類以上の内服薬が処方された患者について、服用中の薬剤の薬学的分析を評価するものでした。

この業務がなくなったわけではありません。ポリファーマシーへの介入は、服用薬剤調整支援料2(1,000点・令和9年6月適用)という形で、はるかに大きな評価に移りました。3点の加算を積み上げる形から、しっかり介入して1,000点を取る形へ——評価の考え方そのものが変わっています。

6. 自局への影響をどう見積もるか

影響額は、処方日数の分布で決まります。次の手順で概算できます。

  1. 直近1か月の内服処方について、日数別の剤数を集計する
    (7日以下/8〜14日/15〜27日/28日/29日以上)
  2. それぞれに増減点(+6/▲18/▲40/+10/±0)を掛ける
  3. 合計して10倍すれば、月あたりの概算金額

レセコンから日数別のデータが取れれば、30分ほどで出せます。本部で全店分を出しておくと、改定後の数字が動いたときに原因の切り分けが早くなります。

ひとつ、書いておきたいこと

この点数構造を見ると、長期処方のほうが有利に見えます。しかし処方日数を決めるのは医師であり、薬局が算定を理由に働きかけるものではありません。

長期処方には、残薬の増加や副作用発見の遅れといった臨床上のリスクもあります。算定を理由に処方日数の延長を提案するのは、本末転倒です。数字の把握は経営判断のために行うもので、疑義照会の方針を変えるためのものではない——ここは分けて考える必要があると思います。

まとめ

  • 調剤管理料が4区分から2区分へ。28日分以上60点/27日分以下10点
  • 15〜27日分が▲40点と最も影響が大きい。2〜3週間処方が中心の薬局は要注意
  • 28日分は50点→60点。境界が1日ずれた点をレセコン設定で確認
  • 内服用滴剤・屯服薬などが除外され、10点で算定
  • 調剤管理加算(3点)は廃止。ポリファーマシー介入の評価は服用薬剤調整支援料2へ移行
  • 減数調剤で27日分以下になっても、元の処方が28日分以上なら60点(疑義解釈その7)

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出典

※ 算定要件の解釈は今後の疑義解釈等により変わる場合があります。実際の請求にあたっては、告示・通知・疑義解釈の最新の内容をご確認のうえ、貴施設の責任においてご判断ください。

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